犬、ビタミンCを体内合成するけれど……

犬たちは、自分の体内でビタミンCを作っています。犬だけでなく、猫、牛、馬、ウサギなどの哺乳類は、体内でビタミンCを合成することができます。一方、人間など霊長類、モルモットは合成できません。

ただし、犬の場合はその合成できる能力は馬などの他の動物に比べると低いそうで、犬は少ないビタミンCを上手にやりくりして消費しているということです。

犬の体内でビタミンCはどうやって作られているかというと、炭水化物の消化によりできたブドウ糖が、肝臓でいくつかの工程を経て最終的にビタミンCになります。したがって、食事で充分なグルコースが含まれていれば、それでまかなえると考えられてきましたが、肝機能が低下している、高齢になってきた、ストレスがある、などの場合は、合成される量が非常に少なくなることもあるそうです。

ビタミンC合成には酵素グルコノラクトナーゼ(GNL)という酵素が必須で、これは年齢と共に減少するため、「加齢→酵素GNLの減少→体内のビタミンC減少→老化」とつながります。ビタミンCの不足は、老化が進み、白内障、足腰の衰え、認知症などいろいろな症状を心配しなくてはなりません。

愛犬あんは10歳。シニア期になっています。ビタミンCの補給にも注意して、老化の進行を少しでも遅らせる、緩和するようにしていきたいと思っています。

また、犬だけでなく、人間も同じようにビタミンCを積極的に摂らないといけないですね。

参考:『メディカルハーブの事典』林真一郎(編)



Credit

写真&文 / 海野美規
– フラワー&フォトスタイリスト –

うんの・みき/フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。