ランタナの栽培12カ月カレンダー
開花時期:5〜10月
植え替え適期:5〜9月
肥料:5〜10月
植え付け時期:4〜10月(梅雨時期と真夏を除く)
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ランタナの栽培環境
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日当たり・置き場所
【日当たり/屋外】水はけがよく日当たりのよい場所が最適ですが、半日陰の環境でも生育可能。ただし、日当たりがよいほうが花つきがよく、木も間延びせずにがっしりと締まって旺盛に枝葉を伸ばします。
【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。
【置き場所】ランタナはあまり寒さに強くないため、寒風を避けた霜が降りない場所で育てましょう。関東南部以北や寒冷地では鉢栽培にして楽しむのがおすすめ。冬も温暖な地域では、増え広がりすぎてしまうことがあります。タネがつかない品種を育てるようにしましょう。
耐寒性・耐暑性
夏の暑さに大変強いのが特徴。真夏でも次から次へと開花し、庭を明るく彩る樹木です。一方で、冬の強い寒さには耐えないので、-5℃以下になる地域では、地植えでの越冬は厳しくなります。
ランタナの育て方のポイント
用土
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【地植え】
まず、一年を通して日当たり、風通しのよい場所を選びましょう。植え付けの2〜3週間前に、直径、深さともに50cm程度の穴を掘ります。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきましょう。土に肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。
【鉢植え】
草花などに広く使える、一般的な培養土を利用すると手軽です。または、赤玉土小粒7:腐葉土3を混ぜた用土などを使います。
水やり
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【地植え】
植え付け後2~3週間は、表土が乾いたら水やりしてください。乾燥には比較的強いので、根付けばその後水やりしなくても育ちます。ただし真夏に晴天が続いて葉がしおれてきたら、水やりするとよいでしょう。
真夏は昼間に水やりすると水の温度が上がり、株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。
【鉢植え】
日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がややだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりが必要な場合があります。
真夏は昼間に水やりすると水の温度が上がり、株が弱ってしまうので、朝夕の涼しい時間帯に行うことが大切です。冬は生育が止まるので、控えめにして管理します。
肥料
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【地植え】
5月と9月の年に2回を目安に、緩効性化成肥料を株周りにまいて土に混ぜ込みます。
【鉢植え】
5〜10月に3要素が等量、またはリン酸が多めの緩効性化成肥料を規定量与えてください。
夏の開花期間中は、液肥に切り替えるのもおすすめです。暑さが厳しい時は化成肥料は濃度が濃くなりやすいので、液体肥料のほうが安全です。開花を促すリン酸を多めに配合した液体肥料を10日に1回を目安に与えると、次々に花を咲かせてくれます。ただし真夏は液体肥料の倍率を通常の半分程度に控えて与えてください。
注意する病害虫
病害虫の心配はほとんどなく、手がかかりません。
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ランタナの詳しい育て方
苗の選び方
苗を購入するときは、ヒョロヒョロと徒長したものや病害虫の痕があるもの、葉が黄色くなっているものを避け、葉の色つやのよい苗を選びましょう。また、ポットを触ってみて、根でカチカチになっていないか(根詰まりしていないか)どうかも確認するとよいでしょう。
植え付け
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【地植え】
土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘って植え付けます。最後にたっぷりと水を与えます。
【鉢植え】
ポット鉢を入手した場合は5~6号鉢に植替え、最終的に8~10号鉢に植えます。用意した鉢の底穴が1つしかない場合は鉢底ネットを敷き、草花用の培養土を半分くらいまで入れます。
苗をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。
花がら摘み
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開花期間中、終わった花がらは、まめに摘み取りましょう。花びらは自然に落ちやすいのですが、タネをつけると株がエネルギーを消耗し、花数が少なくなるので、株の勢いを保って次々と咲かせるためにも一手間かけてください。終わりかけた花や、すでに花びらを散らして綿棒のような状態になったものを、花茎の根元から切り取りましょう。終わった花がらを放置せずに、まめに整理して株周りを清潔に保つことで、病気の発生を予防することにもつながります。
種まき
種まきで増やすことは可能ですが、雑草化するためおすすめしません。また、種子で増やした場合の株はトゲができて花付きが悪く、枝が伸びすぎて扱いにくくなる可能性が高いというデメリットがあります。
剪定・切り戻し
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ランタナの剪定適期は、生育期間中の4〜11月です。樹勢が強く旺盛に枝葉を伸ばすので、定期的に切り戻したり、透かしたりして、広がりすぎないように樹形をコントロールすることが大切です。
樹形が乱れてきたら、ドーム状になるように草丈の半分くらいまで切り戻しましょう。すると枝数が増えて再び盛り返し、花数も多くなります。樹形が乱れるごとに切り戻しを繰り返すとよいでしょう。開花が終わったら、再び切り戻して冬越しを。
植え替え
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【地植え】
一度植え付けたら、植え替えは不要です。
【鉢植え】
植え替えの適期は5〜9月です。生育旺盛で根詰まりしやすいので、1〜2年に1回は植え替えます。
植え替えの前には水やりを控えて、鉢内の土を乾燥させておきましょう。鉢から株を取り出し、根鉢を少しずつ崩していきます。不要な根を切り取り、1/3くらいまでを目安に根鉢を小さくしましょう。これ以上大きくしたくない場合は同じ鉢に、もう少し大きくしたい場合は二回りくらい大きな鉢に植え替えます。手順は「植え付け」の項目を参考にしてください。
増やし方(種まき、株分け、挿し木、挿し芽、葉挿し、分球など)
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挿し木(挿し芽)の適期は5〜9月。春に伸びた若くて勢いのある枝を選んで切り取ります。市販の園芸用の培養土を育苗用トレイなどに入れて、採取した枝葉を挿しておきます。直射日光の当たらない明るい場所で、水切れしないように管理を。発根したら黒ポットなどに植え替えて育成します。大きく育ったら、植えたい場所に定植しましょう。挿し木のメリットは、採取した株のクローンになることです。
種子で増やすのは、前述のようにおすすめしません。
夏越し
鉢植えの場合、真夏は水切れに注意し、晴れた日は毎日水やりしましょう。鉢底から水がよく流れ出るまで、たっぷり水を与えます。小株や根詰まり気味の株、枝葉がよく茂った株などは、朝夕2回の水やりが必要なことが多いです。
地植えの場合は基本的には自然にまかせて問題ありませんが、晴天が続いて乾燥しすぎる場合は、水やりをして補いましょう。
冬越し
冬は落葉し地上部の多くは枯れたような状態になるものの、関東以西では霜が降りない環境で冬越しできる場合があります。不織布などで寒風を避けるカバーをかけたり、落ち葉を被せるなどすると冬越しの成功率は上がります。
寒さの厳しい地域では、霜が降りる前の10月中に鉢上げし、室内で0℃以上を保てば越冬します。鉢上げする際は通常より小さめの鉢を使用し、腐葉土などの有機物を入れずに赤玉土小粒などで植えてください。
カラフルで可憐な花を咲かせるランタナを庭やベランダで育てよう!
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ランタナは寒さには弱い一方で真夏が大好き。旺盛に生育して初夏から秋までたっぷりと花を咲かせる陽気な元気娘です。近年はタネがつかないので花が長く咲き続け、コンパクトにまとまる魅力的な品種が登場しています。地植えだけでなく、鉢植えや寄せ植え、ハンギングリースなどに取り入れてカラフルな彩りを楽しむのもおすすめ。ぜひ庭に迎えて、華やかに咲く姿を堪能してはいかがでしょうか。
Credit
監修 / 小川恭弘
– 園芸研究家 –
おがわ・やすひろ/1988年、東京農業大学農学部農学科卒業。千葉県館山市の植物園「南房パラダイス」にて観葉植物、熱帯花木、熱帯果樹、多肉植物、ランなど温室植物全般と花壇や戸外植物の育成管理のほか、園全体のマネジメントなどの業務に18年携わる。現在フリーランスとして活動。著書に『わかりやすい観葉植物』(大泉書店)、『ハイビスカス』(NHK出版)がある。
文 / 3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。