二世帯住宅を建てようか検討しているものの、「二世帯住宅のメリットやデメリットは?」「どんな間取りがいい?」「そもそも二世帯住宅で大丈夫か…」などと悩んでいませんか。
この記事では、二世帯住宅の種類や税金の優遇措置など、二世帯住宅の建築を失敗しないためのポイントについて解説します。
完全分離以外にもある!二世帯住宅の間取りの種類とメリット・デメリット
二世帯住宅には、「完全分離型二世帯住宅」「部分共用型二世帯住宅」「完全同居型二世帯住宅」といった種類があります。それぞれの特徴やメリット・デメリットを整理してみましょう。
完全分離型二世帯住宅
完全分離型二世帯住宅は、生活空間をすべて分離した間取り。次のようなメリット・デメリットがあります。
【メリット】
・プライバシーが保てる
・生活リズムが違っても迷惑になりにくい
・生活費や光熱費を分けられる
・将来的に賃貸にまわしやすい
【デメリット】
・二世帯分つくるため建築費が高くなりがち
・世帯間の交流が少なく変化に気づきにくいことがある
マンションのとなりや上下のように家が分かれているためプライバシーが保ちやすく、お互いの生活リズムを気にせず暮らしやすいといった特徴があります。
完全分離の二世帯住宅に関して、くわしくはこちらの記事をご覧ください。
完全分離の二世帯住宅|後悔しない対策や間取り実例2選もご紹介
部分共用型二世帯住宅
部分共用型二世帯住宅は生活空間を部分的に共有した間取りで、次のようなメリット・デメリットが挙げられます。
【メリット】
・プライバシーを保ちつつ交流ができる
・完全分離型に比べて建築費が抑えられる
・完全分離型より狭い敷地でも建築できる
【デメリット】
・共用部分で顔を合わせるときに気を遣う
・共用部分の使い方や使うタイミングにストレスを感じる可能性がある
完全分離型二世帯住宅と完全同居型二世帯住宅の“いいとこ取り”ができるともいわれています。
完全同居型二世帯住宅
完全同居型二世帯住宅は、寝室以外の生活空間をすべて共有した間取り。次のようなメリット・デメリットがあります。
【メリット】
・世帯間のコミュニケーションが多く変化に気づきやすい
・家事や子育てを協力できる
・光熱費の基本使用料が1世帯分で生活費を抑えやすい
・共用部分が多く、部屋の広さを確保しやすい
【デメリット】
・プライバシーを確保しにくい
・生活リズムが異なるとストレスを感じやすい
・生活費や光熱費の負担について考える必要がある
快適な生活のためには、キッチンやリビングなど共用部分を中心にストレスなく暮らせる間取りを考え、生活ルールを決めることが大切です。
親世代+3人家族など、5人暮らしにおすすめの間取りについてはこちらをご覧ください。
5人家族におすすめの間取り実例5選!快適な広さや間取り、注意点も解説
(広告の後にも続きます)
二世帯住宅はデメリットだらけ?やめた方がいい?後悔しないために相談しておくこと
「二世帯住宅はデメリットだらけ」という人もいますが、多くの人は二世帯住宅にメリットを感じています。二世帯住宅での生活を後悔しないために、二世帯住宅を検討し始めた時点で次の点について事前に話し合うようにしましょう。
子育てや介護などライフスタイルについて
たとえ親でも、世帯や家族構成が変われば生活リズムや習慣などは異なります。家事や子育てを協力してもらえると思ったのに、相手の負担になってしまうことも考えられます。
家事や子育てをどの程度分担できるか、将来的に親の介護を担えるか、生活リズムや生活スタイルの違いがストレスにならないかなど、ライフスタイルについて話し合っておきましょう。
お金について
二世帯住宅の建築費やリフォーム費用をどちらがどの程度負担するのか、入居後の食費や光熱費はどうするのかなど、金銭面についても話し合いやルール決めが必要です。
生活費をきっちり分けたいならメーター類をすべて分けた完全分離型が便利。負担割合について同意が得られるなら一部共用型もしくは完全同居型などでも問題ないでしょう。
将来について
終の棲家にするのか、将来的に老人ホームへ転居するのかなど、親世代の希望を確認しましょう。長く住むなら平屋やバリアフリー対応を検討する必要があります。
また、親世代の居住スペースを将来的に自分たちで使うのか賃貸に出すのかを考えて間取りを検討することも大切です。
平屋の二世帯住宅について、くわしくはこちらの記事をご覧ください。
平屋の二世帯住宅、コの字とロの字の違いは?中庭がある平屋のメリット・デメリットも解説
こちらの記事では二世帯住宅の体験談をご紹介しています。相談時の参考としてご覧ください。
二世帯住宅での暮らしって?経験談やおすすめの間取りを建築家にインタビュー