蝶のような花がそよ風に揺れるガウラは、ナチュラルガーデンの雰囲気づくりにもピッタリの宿根草です。開花期間も初夏から晩秋までと長く、優美な姿からも人気を集めていますが、繊細な印象とは裏腹に、こぼれ種で増えるほど強健で手がかからない、ビギナーにおすすめの草花です。そんなガウラの魅力や育て方について深く掘り下げてご紹介します。

ガウラの基本情報


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植物名:ガウラ
学名:Gaura lindheimeri
英名:White guara、Bee blossom
和名:ヤマモモソウ(山桃草)
その他の名前:ハクチョウソウ(白蝶草)
科名:アカバナ科
属名:ヤマモモソウ(ガウラ)属
原産地:北アメリカ
分類:宿根草(多年草)

ガウラは、アカバナ科ヤマモモソウ(ガウラ)属の半常緑性多年草。初夏から晩秋にかけて長い間咲き継ぎ、環境に合えば常緑のまま越冬しますが、寒さで葉を落とすこともあるようです。冬は生育が止まり、越年して春になると目を覚まして、また生育を始めます。一度植え付ければこれを毎年繰り返す、コストパフォーマンスの高い植物です。

ガウラの原産地は北アメリカ。生育適温は15〜25℃で、暑さにも寒さにも強く、マイナス10℃でも耐えるとされています(一部品種を除く)。こぼれ種でも増えるほど強健な性質で、手をかけなくてもよく育つので、ビギナーにおすすめの植物です。


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草丈は30〜150cmくらい。以前は100〜150cmの高性種がメインでしたが、品種改良が進んで30〜50cmほどの矮性種(コンパクトガウラとも)も出回るようになっています。少しの風にもゆらゆらと揺れる、たおやかな雰囲気が魅力で、花壇なら前面に枝垂れて咲く姿を生かしたり、ナチュラルガーデンに混植しても馴染みやすく、使いやすい宿根草といえます。前述のように、こぼれダネでも増える強健な性質であることから、環境に合うと繁殖しすぎることも。その時は抜き取って全体の調和を図るとよいでしょう。

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ガウラの花や葉の特徴


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園芸分類:草花
開花時期:5〜11月
草丈:30〜150cm
耐寒性:強い(半耐寒性の品種もあり)
耐暑性:強い
花色:白、ピンク、赤、複色

ガウラの開花期は、5〜11月。花色は白、ピンク、赤、複色があります。花径は1.5cmほど。一つひとつは小さい花ですが、花穂を立ち上げて多数の花が縦の空間を埋めるように咲くので、群植するとダイナミックな景色を作ることができます。花穂はか細く、少しの風にもゆらゆらと揺れ、楚々とした繊細な雰囲気。薄い花弁から長いしべを伸ばした姿は、蝶が舞っているようにも見えます。花は3日ほどで散ってしまいますが、次々とつぼみを上げるので、長い期間にわたって開花を楽しむことができます。