立冬を過ぎて暦の上での季節が冬に変わったら、スキンケアも冬モードにチェンジ。毎日できる「冬のスキンケア薬膳」で、カサカサ乾燥肌を防ぎましょう!

木の葉が枯れる立冬は、肌も枯れる季節!?

今日は「冬の始まり」とされる立冬の7日目。今年は11月7日に立冬を迎えましたが、立冬とはこの日のことだけではなく、次の節気までの約15日間のことも指しています。テレビの天気予報コーナーなどでよく「今日は二十四節気の◯◯です」と伝えられますが、その日から節気が始まる、というのがより正確な表現というわけです。

立冬は木枯らしが吹き、木々の葉が落ちてゆく季節。先週の立冬初日はそんな「冬の始まり」の実感が薄かったけれど、このところだんだんと「冬の始まり」らしい気候になりつつありますね。1つの節気は15日間もあるので、後半になればなるほどその節気らしい気候になっていくことが多いのです。

ところでなぜ、冬になると木の葉が枯れて落ちるのかな、と思ったことはありませんか?落葉樹が冬になると葉を落とす理由のひとつが、日照時間が短くなって十分に光合成ができず栄養が少なくなるので、余分なエネルギーを消費しないように葉を捨てるためなのだそう。末端の葉っぱまで栄養が行き届かなくなる、ということですね。

人間の体も同じで、立冬を過ぎると日照時間の減少にともなって体内の熱エネルギーの量が低下し、代謝が悪くなるため、体の末端部分である皮膚に水分、油分、栄養が行き届きにくくなります。肌をカサカサに枯らさないためにも、「冬のスキンケア薬膳」で体の内側からもしっかり乾燥対策をしていきましょう。

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冬のスキンケア薬膳① 体を温める「陽気」を補う食材

体の外側からのスキンケアは保湿が最も重要ですが、内側からのスキンケアでは“体を温めること”を最優先しましょう。冬に肌が乾燥するのは冷えによって血行が悪くなり、皮膚に水分や栄養が行き届きにくくなるため。だからなによりもまずは、血行がよくなるように体を温めるケアが大切なのです。

東洋医学では、体を温める体内の熱エネルギーを「陽気」と呼びます。まずはこの陽気を補う食材をよくとりましょう。

陽気を補う食材で最初におすすめしたいのがえび。体を温める性質があるほか、皮膚のデトックスにも用いられ、はれもの、口内炎などが見られる場合にも適した食材です。干しエビを活用して味噌汁やスープの具材、ふりかけなどのごはんの具材などにすると、毎日おいしくいただくことができます。

くるみも陽気を補う食材です。冷えをとる性質に優れているほか、皮膚に潤いを補う性質や血行不良を改善する性質もあるので、冬のスキンケアにぴったり。刻んだくるみを野菜のあえものなどに加えたり、炒めものに具材として加えたりすると、手軽にとり入れられるでしょう。

シナモンは体を温める性質が強い食材で、冷えによる下痢・腹痛・腰痛などが気になる人には特におすすめ。同じく体を温める性質がある紅茶にシナモンスティックやシナモンパウダーを加えたシナモンティーや、トーストにシナモンパウダーを振りかけたシナモントースト、炒めものにシナモンパウダーを加えたシナモンソテーなど、ほかにもアイデア次第でアレンジが広がりそうですね。シナモンティーやシナモントーストに甘みを加えるときは、白砂糖ではなく黒糖かはちみつを使うと体をよく温めることができます。

なお、体を温めるためには体を冷やす食材を避けることもポイント。冷たい食べものや飲みもの、生ものは、体を冷やすので極力控えましょう。意外と盲点なのは生野菜。ヘルシーなイメージがあるかもしれませんが、体を冷やしてしまうため、冬はできるだけ加熱した野菜をとることがおすすめです。