強盗事件が相次ぐ中、住まいの防犯対策は十分でしょうか。侵入犯罪のターゲットにならないためにはどうすればいいのか、自分や家族、財産を守るためにできることをまとめました。
住まいの防犯対策を見直そう
昨今、空き巣や強盗などの侵入窃盗は手口が凶悪化、巧妙化しています。空き巣とは、家が留守になったときを狙って侵入し金品などを盗む行為。強盗とは、暴力や脅迫を用いて金品を奪う行為です。
最近は闇バイトを実行役にした強盗事件が多発しており、宅配業者を装ったり、窓ガラスを割ったりと悪質な手口が目立ちます。そのため「空き巣対策として部屋に電気をつけて寝る」といった方法だけでは不十分です。
警視庁によると、住まいへの侵入窃盗の発生場所は、多い順に「一戸建て住宅」「共同住宅(3階建て以下)」「共同住宅(4階建て以上)」となっています。マンションやアパートなどの共同住宅では、隣接する部屋のベランダから侵入されるリスクも。住宅の形態に関わらず、防犯対策の強化に努めましょう。
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ターゲットにならないための対策
犯行グループが標的を選ぶ手口や、標的にされないために注意すべきことをまとめました。
犯行グループは「闇名簿」や「事前調査」で標的を選ぶ
犯行グループはやみくもに住宅へ侵入しているわけではなく、「闇名簿」や「事前調査」によって財産がある家をターゲットに選んでいます。
闇名簿
闇名簿はターゲットをリストにしたもので、犯行グループは闇サイトで売買されている闇名簿を入手しています。闇名簿には住所や電話番号などの個人情報が記載されています。
事前調査
犯行グループの実行役は、業者を装った訪問販売や電話などで下調べを行います。下調べで得た情報によって闇名簿が更新されていきます。また、個人のSNS投稿を見て侵入犯罪に利用するケースもあります。
ターゲットにならないためにできること
侵入犯罪の標的にされないために、次のことに注意しましょう。
知らない業者を家に入れない
犯行グループは、リフォーム業者、屋根などの修繕業者、電気業者などを装って訪問し、下調べをしているとみられます。対応すると家の中の構造や家族構成などを知られてしまいます。訪問者はドアスコープやインターホン越しに確認し、知らない業者を家に入れないようにしましょう。
電話での調査・アンケートに答えない
電話で情報を聞き出す「アポ電」も急増しています。業者や市役所の職員などを装い、リフォームや不要品買い取りなどを騙るとみられます。対応すると資産情報や在宅状況などを知られてしまうため、個人情報を聞かれても決して答えないようにしましょう。
SNSの発信内容に注意する
SNSへの投稿が原因で侵入犯罪にあうケースも。誰でも読めるSNSに旅行の予定や旅行中であることを投稿すれば、侵入者に狙われやすくなります。公開範囲を友達限定にする、旅行から帰宅後に公開する、個人が特定されないようにするなどの対策をしましょう。
洗濯物の干し方を工夫する
干してある洗濯物から高齢者や女性の一人暮らしであることが知られてしまう可能性もあります。衣類は部屋干しにするなど、外から見えない工夫をしましょう。
ご近所づきあいを大切にする
侵入者はご近所づきあいが活発な家や街を嫌う傾向にあります。日頃からご近所づきあいを大切にして、大きな物音がするなどの異変があれば知らせてもらえる関係を築いておくことが大切です。