3.断熱リフォームの費用相場
断熱リフォームの主な種類別の費用の相場は以下の通りです。
特に窓のリフォームは、窓ガラスの性能により断熱性能や費用が大きく変わります。その他のリフォームも、選ぶ商品や現場の状況によって費用は異なります。
窓 | 内窓設置 | 6~15万円/箇所 |
断熱性の高い窓に交換(カバー工法) | 10~35万円/箇所 | |
床 | 床下に断熱材を入れる | 20~30万円※1 |
床をはがして断熱材を入れる +床材の張り替え |
70~120万円※1 | |
天井 | 天井に断熱材を入れる | 15~50万円※1 |
天井をはがして断熱材を入れる +天井の張り替え |
40~90万円※1 | |
外壁・屋根 | 外壁に断熱材を貼る | 350~500万円※2 |
外壁の断熱塗装 | 80~120万円※2 | |
屋根の断熱塗装 | 30~70万円※2 | |
内壁 | 室内側から断熱材を入れる | 80~250万円※3 |
※1 施工面積20坪(66㎡)の場合
※2 施工面積30坪(外壁140㎡・屋根60㎡想定)の場合
※3 施工面積延べ床約38坪(150㎡)の場合
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4.断熱リフォームで使える補助金・減税制度
断熱リフォームにより省エネ性能を向上させることで、補助金を受けられる制度や税の軽減制度があります。対象となる制度はどのようなものかを見てみましょう。
4-1.断熱リフォームの補助金制度
2024年度の断熱リフォームの補助金制度には、主に次のようなものがあります。
既存住宅における断熱リフォーム支援事業(旧呼称「断熱リノベ」)
一戸建て住宅やマンションにおいて、断熱工事の際に利用できる制度です。
トータル断熱(断熱材、窓、ガラスを組み合わせた断熱リフォーム)、または、居間だけ断熱(窓を用い、居間をメインに断熱リフォーム)を行った際に補助金を受けることができます。
補助率1/3
〈戸建住宅〉120万円/戸
〈集合住宅〉15万円/戸(玄関ドアも改修する場合は上限20万円/戸)
令和6年9月2日~令和6年12月13日
リフォーム工事をする住宅の所有者、または管理組合、管理組合法人
次世代省エネ建材の実証支援事業
次世代省エネ建材を使用するリフォームを対象とした補助金制度です。
外張り断熱・内張り断熱・窓断熱の3種類が対象です。
[外断]補助率1/2以内、上限:400万円
[内断]補助率1/2以内、上限:戸建200万円/戸、集合125万円/戸
[窓断]補助率1/2以内、上限:150万円/戸
(窓・玄関ドアと任意製品併用の場合は200万円/戸)
〈一次公募〉2024年5月7日~2024年8月30日17:00締切
〈二次公募〉2024年9月9日~2024年11月29日17:00締切
※2024年10月4日時点で二次公募の受付は終了しました。
[外断]住宅の居住者かつ所有者である個人(法人は対象外)
[内断][窓断]上記に加え、賃貸住宅の所有者である個人又は法人
子育てエコホーム支援事業
新築やリフォームに対する補助金制度です。リフォームの場合は、子育て世代や若者夫婦だけでなく、すべての世帯が補助を受けられます。
幅広い工事が補助金の対象で、窓などの開口部や屋根・外壁・天井・床の断熱リフォームに活用できます。
〈子育て世帯または若者夫婦世帯〉上限60万円/戸
〈その他の世帯〉上限30万円/戸
2024年4月2日~予算上限に達し次第終了(遅くとも2024年12月31日まで)
事務局に登録された施工業者
長期優良住宅化リフォーム推進事業
既存住宅を長寿命化や省エネ化するためのリフォームに対する補助金制度です。
躯体構造の劣化対策・耐震性・省エネ対策の3項目で基準をクリアする必要があります。
耐震性や断熱性を強化し、快適で安全な住まいを目指す方にとって、活用する価値の高い制度です。
〈補助率〉1/3
〈上限額〉評価基準型80万円/戸(終了)・認定長期優良住宅型160万円/戸
※最大50万円の加算要件あり
〈通年申請タイプ〉2024年5月13日~2024年12月23日
〈事前採択タイプ〉2024年7月中旬~2024年12月23日
事務局に登録された施工業者や買取再販業者
先進的窓リノベ事業
窓のリフォームに特化した補助金制度です。
窓ガラス交換や内窓の設置、窓や玄関ドアの交換にかかった費用の一部を補助してもらえます。採用した窓の断熱性能や大きさ、設置方法に応じて金額が変動します。
5~200万円/戸
2024年3月29日~予算上限に達し次第終了(遅くとも2024年12月31日まで)
事務局に登録された施工業者
この他にも、自治体独自の補助金制度がある場合もあります。お住まいの地域の制度も確認することをおすすめします。
断熱リフォームで使える補助金5種類をすべて解説!【2024年版】
4-2.断熱リフォームの減税制度
環境負荷の低減やエネルギー消費の抑制を目的に、断熱リフォームを対象としたいくつかの減税制度があります。
所得税の特別控除、固定資産税の減額措置、またリフォームのための資金贈与に対する贈与税の非課税措置などです。
減税制度を適用するには申告が必要なため、事前に確認しておくと安心です。
【2024年最新版】省エネ改修工事の税額控除・補助金について