
トレリスやフェンスを用いた小さな庭のおしゃれな演出例をご紹介します。そして、読者の皆さまに大切なお知らせです。ガーデンストーリーではこの度、庭に役立つアイテムを読者の皆さまと共に開発する「-みんなでつくる みんなでえらぶ- ガーデングッズ・プロジェクト」として、新ブランド『GARDEN STORY Series(ガーデンストーリーシリーズ)』を始動します。ガーデニングがもっと楽しく、庭がもっと美しくなるこのプロジェクトに、あなたも参加しませんか。記事後半に詳細がありますので、ぜひ最後までお読みください。
トレリスって何?
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トレリスとは格子状の構造物で、植物を絡ませて庭を立体的に彩るガーデニングアイテムの一つです。壁に取り付けるタイプや単独で自立させるタイプ、アーチ型になっているものなどさまざまなデザインがあります。
トレリスの4つの使い方
① つるバラやクレマチスなど、つる植物の枝を絡ませるサポートとして用います。立体的に植物を仕立てられるため、小さな庭やバルコニーなどスペースがない場所でも豊かな花と緑の景色が作れます。
② トレリスのデザインによっては、植物を絡ませなくても、トレリス自体を庭の装飾として風景のアクセントにすることができます。
③ 視線を遮る目隠しとしても機能します。植物を絡ませれば、より自然なスクリーンになります。
④ 庭の空間を仕切るパーテーションとしても機能します。ゾーン分けに活躍します。
トレリスの素材による違い
トレリスには木製、金属製、プラスチック製など、さまざまな素材があります。それぞれの特徴をまとめました。
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木製トレリス/自然な雰囲気でどんな植物とも馴染みやすいです。デザインは素材の特性により直線的なものに限られます。風雨や虫の影響で時間とともに腐食してくるので、防腐処理や塗装など定期的なメンテナンスが必要です。塗装によって自分で色を変えられる楽しみもあります。

金属製トレリス/木製品より線が細く繊細で、カーブを用いたエレガントなデザインのものが多くあります。植物を絡ませなくても装飾的に用いることができます。鉄製やアルミニウム、スチールなどがあります。特にスチールは加工性に優れ、カーブなど複雑なデザインが形成できる一方で、アルミニウムより強度が高く、荷重や衝撃に耐えるので、つるバラなど重量のある植物を支える優れた構造物になります。塗装を施すとこで錆びにくくなり、耐久性が高まり、屋外での長期使用が可能となります。
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プラスチック製トレリス/軽量で設置しやすく、比較的安価。錆びたり腐ったりする心配がありませんが、UV加工されていない製品は紫外線によって劣化するので定期的に確認が必要です。また、強度にやや不安があるので、植物を絡ませる場合、スイートピーなど軽量なつる植物が向いています。
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トレリスとつる植物を使ったデザインアイデア
トレリスは植物を絡ませることで、狭いスペースでも植物を立体的に仕立てて、緑豊かな風景を作ることができるのが最大の特徴です。実際に、トレリスに植物を絡ませた庭のシーンを見てみましょう。
鉢植え+トレリスで絵画のようなクレマチスガーデン
クレマチスを壁沿いにたっぷり咲かせるの庭(Instagram投稿より)
白い壁を背景に、優雅なラインのトレリスと選び抜かれた複数のクレマチスがまるで一幅の絵のよう。‘きりさめ’、‘水面の妖精’、‘ナイトヴェール’、‘ビエネッタ’、‘クレマチス大河’、‘這沢’と7種のクレマチスがなんとすべて鉢植えで育っています。クレマチスは一度植えると毎年、季節になると花を咲かせてくれる宿根性のつる植物。300種ほどの原種が世界中に分布しており、園芸品種はその何倍にもなり莫大なバリエーションがあります。大きく分けると、春に咲く一季咲きと5〜10月の間に繰り返し花を咲かせる四季咲きがあり、バラのようにトゲがないので扱いやすいのも魅力です。地植えの場所がなくても、鉢植えとトレリス、そしてクレマチスのコラボでこんなに素敵な風景が作れます。
花壇+トレリスで小さな秘密のバラ園

お勝手口から出られる裏庭です。住宅の壁と隣家との境にトレリスを設置し、つるバラを絡ませたコンパクトガーデンにしています。つるバラはデッキを囲む花壇に植栽されています。つるバラは地植えのスペースは30㎤(幅30×奥行き30×深さ30cm)ほどあれば栽培可能なので、トレリスとのセットで豊かなローズガーデンがつくれます。

一畳ほどの植栽スペースにトレリスを設置し、クレマチスを絡ませ、株元を草丈の低い一年草で彩ったコンパクトガーデンです。小さなスペースながら、立体的にクレマチスが空間を彩り、とても華やか。クレマチスは四季咲きのものを選ぶと、年に何度も花が咲き長く楽しめます。
トレリス+鉢植えつるバラで玄関を華やかに

家の顔となる玄関は、いつもきれいに整えておきたい場所です。鉢植えのバラとトレリスを用いれば、スペースを取らずに目を引く華やかなコーナーが作れます。その場合、バラは枝が2mほどとコンパクトに生育する半つる性(シュラブローズ)がおすすめ。半つる性のバラは自然樹形でも栽培できますが、玄関先など狭い場所を飾る場合には、トレリスを用いて形を整えると行き来の邪魔になりません。