観葉植物として人気のパキラは、生命力が旺盛で枯れにくい植物。ですが、管理の方法を間違えると枯れてしまうことがあります。この記事では、パキラが枯れてしまう主な7つの原因とその対処法、そしてパキラを枯れずに育てるためのポイントについて解説します。

パキラが枯れる原因1 根腐れ


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パキラを枯らしてしまったという場合の原因として多いのが、根の部分が腐ってしまう根腐れです。ここでは根腐れしてしまった場合の症状や、その対処法について解説します。

根腐れが起きたときの主な症状


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根腐れは、根の先端から腐りはじめ、症状が進むと最終的には株全体が腐ってしまいます。過湿や酸素不足が原因で発生しやすく、土が常時湿っている状態が続くことで根が呼吸できなくなり、根腐れにつながります。

根腐れが進行すると、いくつかの症状が現れます。もともとは硬かった幹が弱って折れやすくなり、葉は黄色く変色し、ハリを失います。さらに、土の表面にはカビが生え、腐ったような臭いがします。また、水やりの際に土への染みこみが悪くなったり、土の乾きが悪くなり表面が常に湿った状態になります。根腐れを起こすと根が水を吸い上げられなくなるため、葉に元気がないなど一見水不足のような症状が現れます。そのため水不足と誤解し、水を多く与えてますます弱らせてしまうことがあるので注意しましょう。

根腐れの原因はいくつかありますが、特に多いのが水やりの仕方によるもの。水やりのしすぎにより土が過湿になると発生しやすくなります。毎日少しずつ水を与えるなど、土が常に湿った状態になる水やりでは、根の呼吸が妨げられてしまいます。水やりの基本は「土が乾いたらたっぷりと」。表土が乾いてから、鉢底から流れ出すまでたっぷりと水を与え、受け皿にたまった水は捨てましょう。たっぷりと水を与えることにより、鉢内の空気を押し出して新しい空気と入れ替える効果もあります。また、水はけ・通気性の悪い用土や不潔な用土により発生したり、肥料焼け、根詰まり、大きすぎる鉢などが原因となることもあります。

根腐れの対処法


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根腐れした部分は復活させることはできませんが、まだ生きている部分があれば、そこから再生する可能性があります。根腐れの症状に気づいたら、まず水やりを止めて土を乾燥させます。次に、株を鉢から抜いて根の状態を確認し、腐った根の部分を切り取ります。その後、清潔な新しい土に植え替えましょう。

また、根腐れが進行していて株全体の回復が難しい場合は、挿し木で株を更新する方法もあります。元気のある枝を3節ほど切り取って挿し穂にし、水挿しや土に挿して発根させ、新しい株を作るとよいでしょう。

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パキラが枯れる原因2 根詰まり


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根詰まりは、植木鉢の中で根が成長し、鉢の中が根でいっぱいになってしまうことです。ここでは根詰まりで起こる症状やその対処法を解説します。

根詰まりが起きたときの主な症状


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根詰まりは、株の植え替えを数年間行わないまま放置すると起こりやすいです。この状態が続くと、土が水や養分を十分に保持できなくなり、パキラは水不足や養分不足に陥って、最終的には枯れてしまいます。

根詰まりが起こると、水の吸収が困難になり、葉のハリがなくなる、葉が変色する、下葉が落ちるなどの症状が現れます。また、鉢底の穴から根が出てきたり、水を与えても吸収しないなどの症状も見られます。

根詰まりの対処法


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根詰まりの対処法は植え替えです。鉢底から根が飛び出ていたり、根詰まりが疑われる症状が現れたら、株を鉢から抜いて根の状態を確認し、根詰まりしている場合は植え替えましょう。

植え替えを行う前に、水やりを控えて根鉢(鉢に植っている部分)を乾燥させます。その後、鉢から株を抜き出して根をほぐし、茶色くなっている根や元気がない根をカットします。根を整理したら一回り大きな鉢に植え替え、風通しのよい場所で管理します。