
可愛い小花を枝いっぱいに咲かせるエリカ。鉢花として冬によく流通する常緑の花木です。暖地で庭木にできるジャノメエリカの他、流通する種類は多くあります。高温多湿に弱いため、育て方にはコツがあります。この記事では、エリカの特徴と性質、鉢植えとして流通する種類の紹介、枯らさないための育て方などを栽培のプロが解説します。
エリカの基本情報
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植物名:エリカ
学名:Erica
英名:Heath
別名:ヒース
科名:ツツジ科
属名:エリカ属
原産地:南アフリカ、ヨーロッパ、アラビア半島
形態:常緑低木
冬頃に美しい開花株の鉢植えが流通する花木で、パンジーなどと共に冬の寄せ植えなどにも使われます。
エリカの仲間は、アフリカからアラビア半島、ヨーロッパに約840種類が知られています。その大部分は南アフリカ原産の種類ですが、鉢植えとして日本で流通するのも主に南アフリカ原産の種類です。ヨーロッパ原産の種類は寒さには非常に強いですが、夏の高温多湿に耐えられないことが多く、日本では多くは流通しません。
暖地では庭木としても植えられるジャノメエリカが以前からよく流通しています。他にも比較的栽培しやすく、花の美しい種類が数十種類ほど流通しています。
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エリカの特徴・性質
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園芸分類:花木、庭木
開花時期:主に3~4月(種類による)
樹高:10~200cm
耐寒性:やや弱い~弱い
耐暑性:やや弱い
花色:赤、ピンク、オレンジ、黄、白
エリカの自生地は、海の近くなどの荒れ地が多いです。夏は日本より涼しく雨が少ないですが、冬は温暖で雨が降る気候です。そのため日本の梅雨や夏の高温多湿に弱いです。また霜が降りるような厳しい寒さにも弱いです。ジャノメエリカ以外の種類は、置き場所を移動できる鉢での栽培がおすすめです。
花の色や形、大きさなどは変異に富みますが、小さく可愛い雰囲気の花が多いです。また開花期も種類によって春咲きや夏から秋咲き、不定期咲きなどがありますが、冬から春咲きの種類が主に栽培されます。店頭では冬に並ぶ種類も、戸外で育てると多くは3~4月に開花します。