
リボンのような可愛い花が春に株いっぱいに咲くトキワマンサク。なかでも、銅葉で赤花の品種が家庭の庭によく植えられ、人気が高い花木です。常緑の葉は密に茂り性質も丈夫なので、生け垣にもよく使われています。近年はさらに魅力的な品種が登場し、注目度が高まっています。この記事では、トキワマンサクの特徴や楽しみ方、育て方や剪定の方法などを栽培のプロが詳しく解説します。
トキワマンサクの基本情報
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植物名:トキワマンサク
学名:Loropetalum chinense
英名:Chinese Fringe Flower
和名:常盤万作(トキワマンサク)
科名:マンサク科
属名:トキワマンサク属
原産地:日本、中国、アッサム州(インド)、タイ、台湾
形態:常緑低木
春にリボンのような小花が、株全体にたくさん開花する花木です。葉は常緑で、カラーリーフや斑入り葉の品種は花が無い時期も楽しめます。小さな葉は密に茂るので目隠しの効果が高く、生け垣にもよく利用されます。病害虫の被害も少なく、初心者でも育てやすい樹木です。
トキワマンサクの仲間は、中国や東南アジア、日本に4種が知られています。従来の白花のほか、赤い花の変種のベニバナトキワマンサクが出回るようになって人気が上昇しました。近年は魅力的な園芸品種が多く作り出され、銅葉や斑入り葉、2色の咲き分けの品種などがあります。また樹形は直立性のものから、鉢植えやグラウンドカバーになる矮性の品種まであります。品種を選べば、非常に用途が広いのもトキワマンサクの魅力です。
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トキワマンサクの特徴・性質
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園芸分類:花木、庭木
開花時期:4~5月
樹高:3~4m
耐寒性: 普通
耐暑性:強い
花色:ピンク、赤、白
葉に毛があり、軍手などに付きやすいです。花芽は夏にでき、翌年の春の4~5月に開花します。開花期は株いっぱいに花が咲き、見事な美しさです。ただし開花後にたくさん花が落ちて目立ちます。
温暖な気候を好むので寒さにはやや弱く、寒冷地の植栽には向きません。日照や乾燥には適応性が高く、比較的場所を選ばず植えることができます。
剪定しなくても樹形が自然にまとまりやすいです。ただし樹勢が強いので、強めに剪定しないと肥大しやすい傾向があります。剪定に強く、刈り込みで成型しやすいので、さまざまな形に仕立てることができます。