ビジネスの成長を支える本質は、優れた商品やサービスだけではありません。組織全体で価値観を共有し、全員が「何を提供すべきか」を理解できなければ、事業の継続的な成長は困難となります。これまで1.5万人をサポートしてきた経営コンサルタントである水野加津氏の著書『年商1億・10億・30億を叶える 経営しくみ化大全』(星野書房)より一部を抜粋・編集してお届けする本連載。今回は、日本一所得の低いとされる沖縄県で、美容・エステ業界のビジネスを展開し、業界平均を大きく上回る利益率を継続している経営者の実例から、従業員の主体性を引き出し、利益率の向上につなげるためのヒントを探ります。

沖縄から生まれた成功モデル——業界平均を大きく超える利益率

感情の可視化でビジネスを右肩上がりにする 岡城良太

投資家

株式会社CHIMJUN代表ほか3社経営

日本一所得の低いといわれる沖縄県で理美容室店舗、エステ店舗のグループ会社を経営。年商5億円。

優良顧客の単価が4倍になり、顧客平均単価は業界平均の2.5倍。店舗の利益率も業界平均3%の倍以上の30%を年継続中。

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お客様だけでなく「従業員」にも価値提供する

現在4社の経営に携わっていますが、わたしがもっとも大切にしていることは、お客様と従業員に「価値提供ができるかどうか」です。

価値観を共有できる集団であるからこそ、お客様に価値提供ができると考えています。たとえば、従業員がわたしと同じ価値を感じることができていなければ、わたしがお客様に届けたい価値を届けることはできません。

会社の価値共有は「お客様に対して価値があることだから、皆さんで実践してくださいね」と伝えるだけでなく、従業員自身が感じている価値とうまくリンクさせていくことが重要です。

それが、「会社に言われたからやる」のではなく、「これは価値があることだから、やらない理由はないよね」と行動できる集団になる秘訣なのです。

もし、従業員が会社と同じ価値を感じることができていなかったら、自己矛盾が生じてしまいます。そして、自己矛盾が起こると会社の理念が会社全体に行き渡らなくなってしまいます。

だからこそ、お客様だけでなく従業員にも価値提供することが大切なのです。