
艶のある濃い緑色の葉が美しいソヨゴは、近年人気の樹木です。冬も常緑で花や実も楽しめるのも魅力です。生育は特にゆるやかで、あまり剪定する必要がなく、人気のシマトネリコなどに代わる、手間のかからない庭木としても注目されています。この記事では、ソヨゴの基本的な知識から特徴、栽培に適した場所や育て方、植え付けや剪定の方法などを栽培のプロが詳しく解説します。
ソヨゴの基本情報

植物名:ソヨゴ
学名:Ilex pedunculosa
英名:Longstalk Holly
和名:冬青(ソヨゴ)
別名:フクラシバ
科名:モチノキ科
属名:モチノキ属
原産地:日本、台湾、中国
形態:常緑高木
ソヨゴは、国内の関東地方以西に自生する常緑の高木です。植える場所を比較的選ばず、丈夫で育てやすいです。生育がゆるやかで樹形がまとまりやすく、メンテナンスが容易。生育旺盛で持て余したシマトネリコを撤去した後などに、ソヨゴは最適な樹木です。

濃い緑色の葉は革質で光沢があり、縁は滑らかで波打ちます。葉の縁があまり波打たない系統もあります。雌雄異株で、春の5~6月に白い花が咲きます。雌株には、秋に赤い実が付きます。
幹が1本の単幹仕立てと、3本以上の幹がある株立ち仕立てが流通します。生育に時間がかかり人気があるため、他の樹種より高額な傾向があります。
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ソヨゴの特徴・性質
Guppy2416/Shutterstock.com
園芸分類:庭木
樹高:10m
開花時期:5~6月
耐寒性:強い
耐暑性:強い
花色:白
高さ10mにもなる高木ですが、一般の庭などでは2~5mほどの大きさにとどまります。根が浅いので、樹高が高くなると台風などの強風で倒れやすくなります。
生育は特筆すべきほどゆるやかです。枝が横に広がりにくく、狭い場所に適します。樹高が高くなりにくい木を植えたい場合は、株立ちに仕立てたソヨゴが適しています。
新葉が展開する前に、古い葉が多く落ちることがあります。葉が落葉するなどのトラブルがあった場合、復活まで時間がかかります。
雌株の花は、数が少なくひっそりと咲く雰囲気です。一方、雄株は花の数が明らかに多く、花が比較的目立ちます。花を観賞したい場合は、雄株を選びましょう。