
もうすぐ新年度がスタート。なにかと変化が多いときで、ストレスが増えておなかが痛くなる人も。
そこで今から、予防医学を得意とする東洋医学の力で、ストレスによる腹痛や胃腸の不調を予防しませんか?
未然に対処するためのアロマツボマッサージと、おなかが痛くなったときにおすすめの薬膳茶レシピをご紹介します。
ストレスが多いとなぜおなかが痛くなるの?

新年度が間近に迫り、仕事やプライベートなどでさまざまな変化を迎える季節となりました。
新生活への期待がふくらむ半面、新しい環境や人間関係はストレスにもなりがちで、おなかが痛くなる人も増えてくるときです。
しかしなぜ、ストレスが多くなるとおなかが痛くなるのでしょうか。
東洋医学の視点で解説すると、五臓の「肝(かん)」と「脾(ひ)」が深く関わっています。
体の中で真っ先にストレスの影響を受けるのが肝。肝は木に例えられる臓で、上へとまっすぐ伸びる木のように、体内のエネルギーを上昇・発散させる役割があります。
木は土から栄養や水分を吸収しますが、この土にあたるのが脾。食べたものから体に必要な栄養や水分を生成するほか、肝の上昇する力を借りて、生成した栄養や水分を体のさまざまな部位へと運搬する役割も持っています。
木は強風で枝が折られたり葉が吹き飛ばされたりすると大きなストレスとなり、成長が滞ってしまいます。木の成長が滞ると土の栄養や水分が木に吸い上げられなくなるので土壌が富栄養化し、水はけが悪くなって臭ってくるように。やがて土壌はぬかるみ、木は根腐れを起こしてますます成長が滞るという、負のループに陥ってしまいます。
ストレスを受けるとおなかが痛くなるメカニズムは、これに似た状況が体内で起こっているとイメージしてみてください。
肝のエネルギーを上昇させる働きは、ストレスを受けると滞りやすい傾向があります。特に更年期世代は肝の力が低下しているので、ストレスの影響を受けやすいと言えるでしょう。肝の上昇の力が滞ると脾の働きも低下して、胃腸に未消化物や余分な水分が滞留、まさにぬかるんだ土壌のような状態に。腹痛、おなかの張り、食欲不振、便秘、下痢、ガスやげっぷが多くなる、重だるい疲労感などの不調が現れやすくなるのです。
アロマツボマッサージでストレスによる腹痛を未然に防ごう

東洋医学の得意分野は予防医学。ストレスを受けると肝の働きが弱くなり、脾に影響することが予測できるので、腹痛が起こる前に脾の力を補って不調を予防するというのが東洋医学の考え方です。そこでこの時期からアロマを使ったツボマッサージで、脾の力を高めて、ストレスによる腹痛や胃腸の不調を予防しましょう。
まずはアロマオイルをブレンドします。次の材料を清潔な遮光ビンに入れて混ぜ合わせてください。
<材料(約1週間分)>
・ホホバオイル(またはスイートアーモンドオイル)⋯⋯20mL
・コリアンダー精油⋯⋯2滴
・スイートオレンジ精油⋯⋯2滴
甘くスパイシーな香りのコリアンダーには脾の気(き=エネルギー)を補う作用があり、消化機能を高める性質があります。脾の水分代謝を高めて水はけもよくするので、胃腸に余分な水分が滞るのを防ぐ効果も期待できます。
スイートオレンジも脾の力を補いますが、特に気のめぐりをよくして肝の上昇の力を助ける働きに優れているのが特徴。このふたつの精油をブレンドすることで、脾を強くしつつ、ストレスによる肝の力の低下を防ぐのに役立つマッサージオイルができ上がります。
オイルをブレンドしたら、小さじ半分くらいの量を手にとり、両手でこすり合わせて人肌程度に温めます。そして、みぞおちとおへその中間にある「中脘(ちゅうかん)」のツボに手のひらを当ててじんわりと熱を伝えてから、時計回りにゆっくりと円を描くようにしておなか全体にオイルをなじませましょう。
そして手に余った残りのオイルを「足三里(あしさんり)」のツボとその周辺に塗ります。足三里はひざの皿の下の外側のくぼみから指4本分下にあるツボ。オイルを塗り込んだら、ツボを指先で軽く圧をかけて押しましょう。
中脘と足三里はともに脾胃(脾と胃≒胃腸)の働きを高めるツボで、特に脾胃の水はけをよくする効果が期待できます。脾胃は余分な水分がたまると不調を招きやすいので、水はけをよくすることは腹痛予防にも直結します。ツボマッサージは、お風呂上がりや就寝前のリラックスタイムに行うといいでしょう。

