
文具のとびら編集部
本サイト編集長の文具王・高畑正幸さん、イロモノ文具コレクター・きだてたくさん、ブンボーグA・他故壁氏さんの3人による文具トークライブユニット「ブング・ジャム」が、気になる最新文房具を独自の視点から切り込んでいく「月刊ブング・ジャム」。今回は、ブング・ジャムのみなさんが注目する最新ボールペンを取り上げます。
第2回目はパイロットコーポレーションの「フリクションボールスイッチ」です。
(写真左からきだてさん、他故さん、高畑編集長)*2025年11月7日撮影
*鼎談は2026年2月27日にリモートで行われました。
“消せる”フリクションと“消せない”油性が1本に!
「フリクションボールスイッチ」(パイロットコーポレーション)消せる筆記具「フリクション」シリーズの新製品として、シリーズ初となる「消せる」インキと「消えない」インキを1本に搭載した多機能筆記具。フリクションインキでの筆記と誤って油性インキの筆跡を消去用ラバーで擦った場合でも、筆跡が擦れにくく、汚れにくいことが特徴。また、フリクションインキと油性インキの使い分けを明確にするために、フリクションインキの3色(黒・赤・青)はスライドレバーで繰り出し、油性インキ(黒)はクリップ部を押し下げることで繰り出す方式を採用した。税込880円。*関連記事
――次は「フリクションスイッチ」です。
【きだて】これに関しては、他故さんもXで言ってたけど、まず購入して即リフィルの入れ替えをするべきという。
【他故】フリクションの部分のね。
【きだて】何でシナジーチップじゃないの?って言いたい。これはコストの問題なの? シナジーチップは多色芯があんまり作れてないの?
【高畑】これは、パイロットのいつもやっている小出し作戦のちょっとやり過ぎた感なんじゃない?
【きだて】あ、これの次にシナジーの出すの?
【高畑】当たり前じゃんって俺は思うけど。
【きだて】別に「シナジースイッチ」出すの? わざわざセグメント空けたの? これはさすがに良くないわ。
【高畑】他に考えようがないじゃん。リフィルだって潤沢にお店にあるもん。
――「フリクションシナジー3」を出しましたからね(こちらの記事を参照)。
【他故】「シナジー3」とこれが近過ぎるんですよ。出る順番というか。
【高畑】だから、ステップを分けたんだよね。あっちとこっちを違うものにしたかったから、わざわざコーンチップにしたんじゃないかな。
【きだて】う~ん、そこまで細かく刻むなよという。でも、俺はこの新しい油性は好きなんだよ。
【他故】ああ、はいはい。
【きだて】そこにちゃんと価値があるんだから、フリクション側を小出しにしなくてもいいじゃん。ラバーまでわざわざ古い丸いやつを使いやがってっていう(苦笑)。「シナジー3」とは軸径が違うから、「シナジー3」のラバーははまんないんだよね。
【他故】はまんない。前の「フリクション3」と「フリクション4」のがはまるんだよ。なので、久しぶりにUNUSのメタルグリップ(こちらの記事を参照)を付けました。
【きだて】で、実際にシナジーチップに入れ替えると、一気にプレイバリューが拡がるというか。実用ペンとしての性能がグッと上がる。
【高畑】そうね。
【きだて】ていうか、そもそも0.38のフリクションのコーンチップって久々に使ったけど、こんな書きづらかったっけ?
【他故】0.4のシナジーを味わっちゃった後だとびっくりするよね。
【きだて】「あれ、こんなガリガリでしたっけ?」と。僕たちは、これをありがたがって使ってましたっていう。
【高畑】そうだよ。ちょっと前までこれ普通だったのよ。
【きだて】そうね。教育って怖いね。
【他故】教育って言うな(苦笑)。
【きだて】シナジーチップに分からされちゃったんだな僕達っていう(笑)。
――多分、1度シナジーチップを使うと戻れなくなっちゃうんですよね。
【きだて】戻れない。
【高畑】油性が0.5でフリクションが0.38っていうのは、多分実質の線の太さが違うからでしょ。油性の方が渋めに出て線が細いから、油性は0.5にしてる。
【きだて】そうそう。だから、フリクションのインクの滲みとか、そういうところまで含めてのやつだと思うのね。
【高畑】大体そんな感じだよね。だから線の幅を揃えた感じ。
【きだて】おかげで切り替えても線幅に違和感が少ない。これは「ありがとう、ナイス気遣いです」っていう感じ。
【他故】分かる分かる。
【高畑】それは納得できるんだけど、コーンチップっていうのはマジでそれはちょっとどうなのとは思う。しょうがないから入れ替えて使うっていうのは分かる。
【きだて】まあ、折り良く「シナジー3」も出たことだしっていう話でね。
【高畑】よくできてるのは、これ芯を間違えて入れ替えできないようになってるんだよね。
【きだて】そうそう。油性リフィルの方がちょっと細いのよ。
【高畑】違う方を入れようと思ったら、どっちにも入らない。
【他故】そう、入らない。
【高畑】これ、なかなかよくできてるんだよね。それは事故が起こらないんだと思って。とはいえ、普通にノックし間違えて事故りそうだけど。
【きだて】事故るとちょっと取り返しつかないじゃん、油性とフリクションって。
【他故】まあね。
【きだて】そういう点で、社内でどういう協議が行われたんだろうっていうのは気になるとこだよね。ここはかなり紛糾したと思うんだよ。
【他故】まず1つは、このフリクションボールは消せるボールペンだけど、消せないボールペンを同時で持ってる人がいるっていうニーズの発見から始まってるはずなんだよね。
【きだて】そうだよね。
【他故】だから、1本にしましょう、ようやくしましたってことだと思うのよ。
【きだて】マーケ側からのそういう突き上げがあるのは分かるんだけど、それに対してコンタミ被害がキツいぞって拒否した勢もきっといたと思うんだよ。
【高畑】だからようやくなんじゃない。だって、こんなの普通に昔から思いつくでしょ。むしろ、これまで協議してきたんだよね。
【きだて】ああ。
【高畑】それでようやく、「フリクションは消えちゃうんだよっていうのはもうみんな分かったね、だから今回両方入れるよ」っていうのを言ったとしても、「これ消えちゃうの?」みたいな人はもういないよねっていう。
【きだて】懐かしいね。ブング・ジャムのイベントで毎回行ってた「フリクションチェック」だ(笑)。
【他故】ははは(笑)。
【きだて】話を始める前に、お客さんに向かって「この中に消せるボールペンを知らない人、いますか?」って質問して。それでどれぐらいの深度で語るかを確認するという。
【高畑】だから、「フリクションっていう消せるボールペンがありまして」っていうくだりはもういらないよねっていうので、「今回はあえて混ぜましたよ」って言ってもいい。そうなるのに20年かかったんじゃない。
【きだて】ということなのかね。
【他故】それもあると思うよ。多分「スイッチ」を買う人は、フリクションを使ってる人なんだよ。
【高畑】まあ、そうだね。
【他故】これが欲しいのは、フリクションを使ってる人で、油性ボールペンも同時に欲しいっていう人だけなんだよ。
【きだて】多分そっちだよね。
【他故】そういうことだと思うよ。
【高畑】そうだね。
【きだて】油性だけを使ってる人は、追加でフリクション欲しいって多分言わない。
【他故】そう。これはフリクションを増やすんじゃなくって、フリクションを今まで使ってた人から「不便だ」っていう声が大きくなったからいよいよ出しました、なんじゃないかと俺は思うよ。
【高畑】そうだね。そうだと思う。
【他故】だから、使ってる人がうっかり間違っちゃうことはあるかもしれないけど、少なくともフリクションをずっと使ってた人が使ってくれてるって意味では、まあめちゃくちゃ間違わないだろうっていう風にメーカーも思うようになったんじゃないの。
【高畑】少なくとも、自覚的に買ってるよね。
【きだて】これは「しゃあない」と思って買うのかな? 俺もうすでに2回ぐらい油性とフリクション間違えて書いてんだけど(笑)。
【他故】ははは(笑)。
【高畑】それは、そうなった時に「あ、俺ってバカ」って思えるぐらいには普及したんじゃない。
【きだて】うーん、そういうことか。
【高畑】「こんなの作りやがって」って言うか、「あ、もうまた間違って」っていうぐらいになるか、どっちかじゃん。「パイロット許すまじ」ってなっちゃう人がある程度抑えられるか。ちょっと前だったら、マジ切れする人がいそうじゃん。5、6年前にこれやってたら、「消えるもんだと思ってたじゃないか」って言って「責任者出てこい、こら」って電話かかってくるかもしれないけど、今はもうそれはないってことじゃない。
【きだて】そういう判断ができるのか。
【高畑】それができるぐらい普及したんじゃない。
【きだて】そういうことかね。
【他故】じゃないかね。
【きだて】ある程度のリテラシーが要るペンだというのは、確かに間違いない。
【高畑】だからさ、逆にもうちょっと形を変えてもよかったんじゃね?
【他故】まあ、ほとんど前からあるような形だからね(笑)。
【高畑】あと、このクリップが、間違えないというのはそうなんだけどさ、ちょっとこれ主張が強過ぎない?
【きだて】そう。クリップがね、無意識にノックしやす過ぎて。フリクションで書くつもりなのにクリップノックして油性で書いちゃったっていうのが多いんだ。
【他故】そうなんだ。僕たちは古い人間だから、「スイッチ」って言ったら頭冠のラバーパーツを外してボールペンが出ると思わない?
【高畑】いや、それはどうかな?
【他故】このぐらいセキュリティが高ければ間違わないよねっていうのはあるじゃん。
【高畑】まあ、確かにね。だから、もう1個安全装置で、ここがスルッてノックじゃなくて、安全装置を外して使うとか。
【きだて】サムセーフティでも、注意喚起のクリックでも何でもいいんだよ。なにか小さなワンアクションを噛まして欲しい。
【他故】クリップノックが便利過ぎるとは思わなかった。
【きだて】指掛かりが良過ぎて、何かもう無意識にこっちの方をストンッてやっちゃうんだよ。
【高畑】ああ、分かる分かる。
【他故】確かに、このクリップを押すのに慣れると、他のボタンがちっちゃくて押しづらいよね。
【きだて】そうそう。
【他故】それはそうだ(笑)。
【高畑】だから、ここぞという時に油性を使うんだったら、逆にフリクションの方がすごい押しやすくなっていて、油性の方が何かちょっとだけ押しづらいけど、これ押すと出るよみたいな。
【きだて】そうそう、基本的に怖いのはそっち側なんだから。
【高畑】油性のつもりでフリクションで書いちゃったわっていう時は、もう1回油性で書き直したらいいんだよね。それは確かにそうだね。
【他故】そうか。
【高畑】そっか、間違えるんだったらフリクションの方が間違えてもいいやつだ。
【きだて】まだそっちの方が取り返し効くじゃんっていう話。
【高畑】なるほどね。だから、使いやすさ的にはこいつが使いやす過ぎるのがちょっと危ない。
【きだて】危ない。だから、クリップノックもクリップをちょっと開き気味にしながら押さないと押せないとか、何かそういうことをしないと。
【高畑】セーフティロックを付けるってことね。
【きだて】そうそう、油性を無意識に押させない仕組みがあったらちょっと良かったなと思うんだけど。
【高畑】ライターのセーフティみたいなやつね。
【きだて】そうそう、ちょっと回転ヤスリが硬いみたいな。
【他故】ああ、なるほどね。
【高畑】ボタンを押しながらじゃないと火が点かないやつとかあるよね。
【きだて】そうそう。
【他故】そうか。フリクションに慣れてる人が使うからこそ、そういうのが必要っていう考え方はあるのか。
【きだて】どっちかっていうとそうじゃない。
【高畑】油性の頻度の方が低いと考えれば、ノックボタンの押しやすさっていうところでいくと、フリクションの方を押しやすくした方がいいと。
【他故】あとは、これは勝手な想像だけど、この油性インクが今回このために作られた新しい油性インクで、メーカーとしてはこの油性インクが良いっていうのを知ってもらいたいっていうのも、主張として大きいと思うんだよね。
【きだて】あ、それはね分かる。
【他故】これ実際に書いてみて、この書き心地は僕もめちゃくちゃ好きなんだけど。
【きだて】なんならこれ単体で出せよっていう。
【高畑】出た、シングル(笑)。
【きだて】そう、「フリクションスイッチシングル」。フリクションじゃねえ(笑)。
【高畑】このリフィルって、形状的には他のやつと同じ?
【他故】多分、径は同じなんだけど、長さが短いんじゃないかな。
【高畑】本当?
【きだて】多色用だから、若干短くなってると思う。
【高畑】じゃあ、アクロなんとかには入んないの?
【他故】ちょっとやったことないから分からないけど、長さが足りない気がする。
【きだて】今試してみたけど、アクロの多色よりもだいぶ短いね。
【他故】短い短い。
【高畑】じゃあ、本当にこれ専用なの?
【他故】だいぶ、専用だよね。
【高畑】今回のインクのウリとしては、ラバーでこすっても汚れにくいんだっけ?
【他故】汚れにくい。で、顔料って書いてなかった?
【きだて】そうそう、油性顔料。アルコール浸しにしても滲まないの。耐候性がめちゃめちゃ強い。
【高畑】それこそ、アクロの芯で作ればいいのにねって思う。
【他故】「ジュースアップ3」と同じ長さかな? いや、違うな。
【きだて】もう完全に新しいんだ。
【他故】これ専用ですわ。
【高畑】謎だね。
【他故】フリクションの多色の芯の長さが、そもそもが他の規格と全然違うというのもあるんだけど、それに合わせてるから、完全にこれ用だ。
【きだて】この油性、そこそこ滑らかで書きやすいよね。アクロほどヌルヌルもしてなくて、割と俺の好きな油性です。
【他故】おー珍しい(笑)。
【きだて】書きやすくて、しかも耐水性、耐アルコール性、耐擦過性が強いっていう、なかなかテンションが上がる仕様。わりと見つけもんだったなという感じ。
【他故】なので、このクリップのど真ん中にあって押しやすいのは、フリクションは分かってるから、「この油性を使って」っていうメッセージの1つでもあるんじゃないの?
【きだて】でもな、やっぱりトラブルの元だよな。
【高畑】個人的には、このクリップがちょっといかつくない? このドラゴンの頭みたいな、内側にちょっとへこんだ感じのこの曲線の組み合わせで。
【きだて】分かる分かる。
【高畑】本当に、レゴの竜の頭のパーツみたいなとか、ワニとかの頭みたいな、ちょっと動物的っていうか、強い動物の顔をしてないかな。もうちょっと柔らかいデザインでもいいんじゃないか。もうちょっと中性的なデザインでもいいんじゃないのっていう気がして。最近「イルミリー」とかかわいいのいっぱい出してるのに、ちょっとごついなって気がする。
【他故】確かに、かなりでかいよね。
【高畑】でかいし、角がとんがってるじゃん。だからちょっといかついイメージがあって、もうちょっと柔らかくてもいいのにって俺は思うんだけど。
――多分、油性とフリクションを間違いないようにっていう…。
【高畑】そういう配慮があるんだと思います。個性を出したんだと思うんですよね。他の多色との違いみたいな。
【他故】確かに、「フリクションボール3」や「フリクションボール4」とも区別つけたいっていうのはあったとは思うんですけど。
【きだて】それにしたって、ちょっとなあという。
【高畑】ちょっと主張が強過ぎるなって気はするね。あとかわいらしくしてくれてもいいのにっていうか。最近の流れの中では、この形にかわいげがないんだよね。カッコいいんだけど、優しくないよなっていう感じはするんだよね。
【きだて】軸色で女子向けのやつはあったっけ?
【高畑】全部渋くない?
【他故】渋い色ばっかりだよ。
【きだて】大分おじさん寄りだったなというイメージなんだけど。
――水色とかパープルっぽい色とかありますけど。
【きだて】一応、水色っぽいのとかもあるのか。
――薄い色がありますね。
【高畑】クリップは全部黒でしょ?
【他故】クリップは黒だね。この黒が油性ボールペンを現しているとしか言いようがないよね。もう間違いなく。
【高畑】それはそうだろうね。
――とにかく「油性だから書き間違いないでね、注意してね」っていうのを主張してるんでしょうね。
【高畑】それはそうだと思いますね。だからなんかなんか。もうちょっと手はなかったのかって、いろんな意味で思っちゃう。油性インクの性能もいいし、両方入ってるのもいいんだけど、シナジーでもないし、ちょっといかついし、ちょっとだけ全部何か納得がいかない感があって。
【きだて】まさにそうなんですよ。
【高畑】手放しでほめ難いところがちょっとあるんだよね。
【きだて】ただね、Xに投稿したら「めちゃめちゃこれ待ってました」みたいな人が出てきてて、「ああ、欲しい人はそんなにいたんだな」と思って。
【高畑】だから、機能としてはやっぱり欲しかったんじゃない。だから、要望があるんだよね。
【きだて】だから、そういう人たちががっかりしないといいなと思って。その辺はパイロットは刻み過ぎだと思う。
【高畑】刻み過ぎだと思うし、自分たちの中で何かの整合性を取ろうとし過ぎてんのかな?客は別にそんなこと気にしてないよみたいなところを、自分たちの中でのルール的な「これとこれは一緒にしたら、こうしなきゃいけない」みたいなのがちょっとある気がするな。
【きだて】いや本当に、油性が気に入っただけになんか惜しいっていうので、ムズムズする。
【他故】なるほど。
【高畑】その気持ちはすごい分かる。
【きだて】多分刻んだとしたら、次はこれにシナジー積んでもうちょっとブラッシュアップしたやつも出るのかな?
【他故】まあ、いずれは。
【きだて】来年か再来年ぐらいに。それを先に出しといてくださいよっていう。
――「シナジー3」とほぼ同時だから、これもシナジーにしちゃうと「シナジー3」の印象がちょっと薄くなっちゃうからっていうのもあるのかな?
【きだて】だったら、半年遅らして「シナジー3スイッチ」にしといてほしかったよ。
【高畑】それは分かる。
【きだて】今出さなくても良かったんじゃない。
【高畑】かぶって出すんだったら、半年ずらしたらいいのにね。
【きだて】という思いが強いな。
【高畑】いろんな意味であとちょっと。
【きだて】本当に油性が良いだけに。
【高畑】きだてさんのその油性の話を聞かなければ、確かにその擦りに強いっていうのも分からなくはないけどと思ったけど、言われたらきだてさん好みの油性かもね。
【きだて】うん。でもさ、対擦過性を付け加えてる時点で、パイロットとしても間違われる気満々じゃねえかっていう(笑)。要は、フリクションラバーでこすっちゃった時に、それ以上ひどくならないようにだろ、これ。
【他故】もう、それはそうだね。
【きだて】ということは、間違う前提はあるんじゃねえかっていう(笑)。
【高畑】でも、それでやった時に全く動じなくて、「消えないよ」ってやってるのが、「いや、だから消したかったんだよ」みたいになって(笑)。
【きだて】それで汚れたらもう泣きっ面に蜂じゃん。
【高畑】まあ確かに。
【他故】まあね。消えなくて汚れる。
【きだて】キレイなままでいてほしいよ。
【高畑】どっちもあるんだよね。フリクションで書くつもりが油性だったっていうのもあるし、消せると思ってこすったつもりが油性だったっていうのもあるじゃない。こする時の間違いと、書く時の間違いが両方起こりうるっていうのは、確かにペンとしてはリスクは高いんだよね。
【きだて】だから、せめてこすって汚れる方はインクで解決できるんだから、しておこうかっていう姿勢は正しいと思う。
【他故】まあね。
【きだて】間違わない仕組みがあった方がなお良かったんだけども(苦笑)。
【高畑】確かに、押しやす過ぎるんだ。なるほどね。
【きだて】無意識に弄んでたら、クリップノックばっか押してるもん。
【高畑】で、間違えた場合、どっちが被害が大きいかというと、確かに間違って油性で書いちゃいましたの方がリスクは高い。確かに、きだてさんの言う通りだと思う。
【きだて】その辺でちょっとまだ難しいペンだったなという気がする。
【高畑】ただまあ、そういうペンが必要というニーズは確かにあったし、それを実現するペンを発売したということ自体は良いかなという感じですね。
【きだて】うん、全然悪くはないし、そういう要望があったというのも俺は認識してなかったけど、あったんだなっていう。
――それだけ「待ってました」っていう人がいるっていうのは、すごいですよね。
【きだて】そうそう。
【他故】実際に僕がそうなんですよ。多色ペンを持って出た時に、フリクションだけっていうことがめちゃくちゃあるんですね。
【きだて】まあ、そうよね。
【他故】例えば、どこかで何か書く時に、当然消しちゃいけない書類が出てきた時に「あ、何もボールペンがない」っていう経験を実際にしたことがあるので。そういう人にはすごくいいと思うし、あとは役所とかで書いた書類で「えっフリクションじゃないですか」って言われる時に、「これは消えないんですよ」って言ってちゃんと書いて、さらにラバーでこすって「消えないでしょ」ってやるみたいな。
【高畑】役所の人が「また面倒くさいの出しやがって」みたいな(笑)。
【他故】疑わしいものを罰する人たちがみんなで「うっ」てなるっていう(笑)。
【高畑】「ややこしいもの出しやがって、この野郎」って(笑)。
【きだて】超分かる(笑)。
【他故】「ケセラ」でもそういうXの投稿があったしね。「皆さんが注意すべきボールペンがまた出ました」みたいな(笑)。なので、世の中のニーズがあってできたのはそうだと思うけど、確かにちょっと色々とまだまだ惜しいのはすごく分かる。
【高畑】まあでも、合わさったのはいいことなので。
【きだて】あと、油性がとても良いので、単体売りしてください。
――そのうち出るかもしれませんね(笑)。
【きだて】出んじゃないかな、せっかく作ったんだったらね。
*次回は「THE ZEBRA HAMON」です
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