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貯金9,600万円だが、たまの遠出で「コンビニの130円のお茶」すら買えない…古民家で自給自足生活、年金30万円・72歳元国家公務員夫婦が沈んだ「節約病」の重症【FPが解説】

貯金9,600万円だが、たまの遠出で「コンビニの130円のお茶」すら買えない…古民家で自給自足生活、年金30万円・72歳元国家公務員夫婦が沈んだ「節約病」の重症【FPが解説】

資産があっても満たされない「節約病」の行き着く先

正雄さん夫婦のように、十分な資産を持ちながらもお金を使うことに強い抵抗を感じる人は少なくありません。

背景には、「将来への不安」や「お金は減らしてはいけないもの」という固定概念があります。また、“なんとなく”お金を使うことに抵抗があるから使えないという場合も多いです。

もちろん、質素な生活に満足しているのであれば問題はありません。しかし、「本当は使えるのに使えない」という状態は、「人生の満足度」という視点で考え直してみる必要があります。家族との旅行や外食、趣味など、「資産が十分にあるからこそできること」は多くあるでしょう。こうした経験は、人生の豊かさを大きく左右するものです。

お金は「貯めるためのもの」ではなく、「使うことで価値が生まれるもの」のはずです。生きがいや楽しみを無理につくる必要はありませんが、自分たちの人生において本当に大事なものはなにか、残された人生をどう生きたいのかを立ち止まって考えてみることが重要です。

またこのとき、自分らしい人生を送るために「ライフプランニング」による資金計画が役に立ちます。いつ、どのくらいお金を使いたいのか、何歳時点でどの程度の資産があれば安心か。こうした視点から計画を立て、場合によっては「お金の置き場」として金融商品を活用しながら管理することで、無理なく資産を維持しながら、豊かな暮らしを実現することができるでしょう。

貯まった資産は“豊かに使う”…老後を自分らしく生きるために

総務省「家計調査(高齢夫婦無職世帯)」によると、夫婦のみの無職世帯の平均支出は月25万円程度とされています。一方で、年金収入だけでは不足が生じるケースも多く、老後資金の重要性が指摘されています。

しかし今回のケースのように、資産が十分にあるにもかかわらず「使えない」こともまた問題です。老後の安心とは、単にお金を持っていることではなく、「必要なときに使えること」、そして「納得して使えること」にあります。お金を守ることと同じくらい、「どう使うか」を考えることが、豊かな老後を実現するために欠かせない視点といえるでしょう。

小川 洋平
FP相談ねっと
ファイナンシャルプランナー

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