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【2026年度版】古民家リフォームで活用できる補助金・助成金制度を目的別に解説

【2026年度版】古民家リフォームで活用できる補助金・助成金制度を目的別に解説

古民家のリフォームを考えているけれど「思ったより費用が高い」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。国や自治体の補助金・助成金制度を活用すれば、自己負担を大きく抑えられる可能性があります。

この記事では、リフォームの目的別に補助金制度をわかりやすく解説します。活用できる減税制度や、補助金活用のポイントも紹介するので、ぜひ参考にして費用を抑えながらも満足度の高い古民家リフォームを実現しましょう。

1.【目的別】古民家リフォームで活用できる補助金制度

古民家リフォームで活用できる補助金制度を、以下の表にまとめました。

目的 補助金制度 補助金額 おもなリフォーム内容
耐震リフォーム 自治体の耐震リフォーム補助 自治体により異なる 基礎補強・筋交い追加・耐震金物設置
断熱・省エネリフォーム 既存住宅における断熱リフォーム支援事業 上限120万円 断熱材・窓・ガラス・玄関ドアの交換
みらいエコ住宅2026事業 上限40〜100万円 開口部や床などの断熱改修・省エネ設備の設置
先進的窓リノベ2026事業 上限100万円 内窓設置・外窓交換・ガラス交換
給湯省エネ2026事業 7〜17万円/台 高効率給湯器の導入
バリアフリーリフォーム 介護保険の住宅改修費支給 上限18万円 手すり設置・段差解消・床材変更・扉交換
自治体の補助制度 自治体により異なる 転倒防止・介護予防目的の改修
空き家リフォーム 自治体の空き家リフォーム補助 自治体により異なる 建物の機能・性能を向上させる改修工事
移住のためのリフォーム 自治体の移住支援補助 自治体により異なる 市外からの転入者が居住する住宅の改修工事
民泊にするためのリフォーム 小規模事業者持続化補助金など 上限50万円 販路開拓につながる設備の導入

それぞれ詳しく解説します。

1-1.耐震リフォームを行う場合

耐震リフォームの補助金制度は、国ではなく各自治体が独自に設けているケースがほとんどです。多くの補助金制度では、旧耐震基準(1981年5月以前)の建物であることが条件です。古民家はこの条件を満たすケースが多いため、耐震に関する補助金制度を活用しやすくなります。

自治体の補助金制度の例を、以下の表にまとめました。

自治体 制度名 補助上限額 おもな対象リフォーム
大阪市 民間戸建住宅等の耐震診断・改修等補助制度
※令和7年度の受付は終了
上限100万円(補助率1/2) 平成12年5月31日以前に建築された建物の耐震改修工事
静岡市 木造住宅耐震事業
※令和7年度の受付は終了
上限100万円(補助率4/5) 旧耐震基準の木造住宅の耐震改修工事
新宿区 木造:耐震改修工事への助成 上限300万円(補助率3/4) 旧耐震基準の木造住宅の耐震改修工事

出典:大阪市「民間戸建住宅等の耐震診断・改修等補助制度」
出典:静岡市「木造住宅耐震事業」
出典:新宿区「木造:耐震改修工事への助成」

補助を受けるには、着工後ではなく着工前の申請が必要な点には注意してください。自治体の補助金制度の探し方は、この記事の「自治体の補助金制度は検索サイトを活用して探す」で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

1-2.断熱・省エネリフォームを行う場合

断熱・省エネリフォームを行う場合に活用できる補助金制度は、おもに以下の4つです。

既存住宅における断熱リフォーム支援事業

みらいエコ住宅2026事業

先進的窓リノベ2026事業

給湯省エネ2026事業

1-2-1.既存住宅における断熱リフォーム支援事業

既存住宅における断熱リフォーム支援事業は、高性能建材を使った断熱リフォームに対する、国の補助金制度です。補助を受けられるコースは「トータル断熱」と「居間だけ断熱」の2つがあります。制度の概要は、以下のとおりです。

項目 トータル断熱 居間だけ断熱
概要 住宅全体の断熱性能を高める 日常生活の中心となる居間を中心に断熱性能を高める
対象工事 ・断熱材・窓・ガラス・玄関ドアの交換
・玄関ドアは断熱材・窓・ガラスと同時改修の場合のみ対象
・高性能建材(窓)を用いた断熱改修
※居間は必ず改修すること
補助率 対象経費の1/3以内
補助上限額 ・戸建住宅:120万円/戸
・集合住宅:15万円/戸
おもな申請要件 ・常時使用する専用住宅であること(賃貸住宅も対象)
・賃貸住宅の場合は所有者の同意を得ていること など
申請者 工事発注者(住宅所有者など)

出典:公益財団法人北海道環境財団「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」

気密性の低い古民家に断熱材や高性能窓を導入する工事と相性がよいため、古民家リフォームで活用しやすい制度のひとつです。

1-2-2.みらいエコ住宅2026事業

みらいエコ住宅2026事業は、全世帯を対象に省エネリフォームを支援する、国の補助金制度です。制度の概要を、以下の表にまとめました。

項目 内容
必須工事 ・開口部の断熱改修
・躯体の断熱改修
・エコ住宅設備の設置
付帯工事 ・バリアフリー改修
・子育て対応改修
・防災改修
・換気機能付きエアコン設置 など
※必須工事とセットで補助対象となる
補助上限額 40〜100万円/戸
※改修前後の省エネ性能の差により異なる
おもな申請要件 ・登録事業者と工事請負契約を締結すること
・補助金額の合計が5万円以上であること
・2025年11月28日以降に着工した工事であること など
申請者 登録事業者(リフォーム会社などが代行)

出典:国土交通省・環境省「みらいエコ住宅2026事業」

改修前後の省エネ性能の差が大きいほど補助額が高くなる仕組みのため、もともとの断熱性能が低い古民家ほど高い補助金を受け取れる可能性があります。先進的窓リノベ2026事業・給湯省エネ2026事業とのワンストップ申請も可能です。

1-2-3.先進的窓リノベ2026事業

先進的窓リノベ2026事業は、既存住宅の窓の断熱性能向上に特化した、環境省の補助制度です。制度の概要は、以下のとおりです。

項目 内容
対象工事 ・内窓設置
・外窓交換
・ガラス交換 など
補助上限額 100万円/戸
おもな申請要件 ・登録事業者と工事請負契約を締結すること
・補助金額の合計が5万円以上であること
・窓のリフォーム工事をする建物の所有者であること など
申請者 登録事業者(リフォーム会社などが代行)

出典:環境省「先進的窓リノベ2026事業」

断熱性能の低い古民家で快適に暮らすには、窓のリフォームが必要です。古民家リフォームと相性がよく補助上限額も高いため、活用することをおすすめします。補助対象となる製品が決められているので、該当するかどうかを見積もりの時点で業者へ確認しておきましょう。

1-2-4.給湯省エネ2026事業

給湯省エネ2026事業は、高効率給湯器の導入を支援する国の補助金制度です。以下のとおり、補助額は機器の種類によって異なります。

機器 基本補助額 おもな要件
エコキュート 7万円/台
※一定の条件を満たした場合、3万円の加算あり
性能要件を満たし、補助対象製品として登録されたもの
ハイブリッド給湯機 10万円/台
※一定の条件を満たした場合、2万円の加算あり
エネファーム 17万円/台

出典:経済産業省「給湯省エネ2026事業」

2026年からはインターネット接続および昼間の再エネ電気を自家消費する機能が必須要件となり、対象機種が絞られた点には注意が必要です。申請は登録事業者が代行するため、依頼先が登録事業者であることを事前に確認しておきましょう。

1-3.バリアフリーリフォームを行う場合

バリアフリーリフォームを行う場合に利用できる補助金制度は、おもに以下の2つです。

介護保険の住宅改修費支給

自治体の補助金制度

1-3-1.介護保険の住宅改修費支給

介護保険の住宅改修費支給は、要介護・要支援の認定を受けた方がいる世帯を対象に、住宅改修費の一部が介護保険から支給される制度です。制度の概要は、以下のとおりです。

項目 内容
対象工事 ・手すりの取り付け
・段差の解消
・滑りにくい床材への変更
・引き戸などへの扉の取り替え
・洋式便器などへの取り替え など
支給上限額 18万円(支給限度基準額20万円の9割)
おもな申請要件 要介護または要支援の認定を受けていること
申請先 各自治体の介護保険担当窓口

出典:厚生労働省「介護保険における住宅改修」

古民家には和式便器や段差が残っているケースが多いため、活用しやすい制度です。まずはケアマネジャーに相談し、改修計画を立てるところからはじめてみてください。

1-3-2.自治体の補助金制度

介護保険とは別に、市区町村が独自にバリアフリー改修を支援する補助金制度を設けているケースがあります。介護認定を受けていなくても対象になるものや、介護保険との併用が可能なものもあります。自治体の補助金制度の例を、以下の表にまとめました。

自治体 制度名 補助上限額 おもな対象リフォーム
大阪市 高齢者住宅改修費給付事業 上限30万円
※世帯の介護保険料段階により異なる
介護保険給付対象外の工事
※介護に関連する工事
横浜市 住環境整備費の助成 上限120万円(所得により異なる) 手すり設置・段差解消・移動しやすい床材への変更・引き戸への変更など
京都市 京都市介護予防安心住まい推進事業 上限16万円 手すり設置・段差解消・移動しやすい床材への変更・引き戸への変更など

出典:大阪市「高齢者住宅改修費給付事業」横浜市「住環境整備費の助成」京都市「介護予防安心住まい推進事業」

古民家は段差や和室が多いため、将来的なバリアフリー化を見越してリフォームしておくと、費用を抑えやすくなります。

1-4.空き家リフォームを行う場合

全国的に空き家が増加するなか、空き家の活用・解消を促進するため、各自治体が独自の補助金制度を設けているケースがあります。自治体の補助金制度の例を、以下のとおりまとめました。

自治体 制度名 補助上限額 おもな対象リフォーム
大阪市 空家利活用改修補助制度
※令和7年度の受付は終了
上限100万円(補助率1/2)
※リフォーム内容により異なる
・3ヶ月以上空き家の状態であること
・一定の耐震性能を確保すること など
岡山市 空家等適正管理支援事業(リフォーム)
※令和7年度の受付は終了
上限50万円(補助率1/3) ・空き家情報バンクに登録するもの
・建築の着工日が昭和56年6月1日以降であるもの など
久留米市 空き家活用リフォーム助成事業補助金
※令和7年度の受付は終了
上限50万円(補助率1/2)
※居住誘導区域外の場合は上限30万円
・久留米市内に存する空き家のうち、6ヶ月以上居住していないもの
・自らの居住を目的として、補助対象空き家のリフォームを行うこと など

出典:大阪市「空家利活用改修補助制度」岡山市「空家等適正管理支援事業(リフォーム)」
久留米市「空き家活用リフォーム助成事業補助金」

古民家を相続・購入した場合、長期間人が住んでいない空き家として補助金の対象になるケースもあるので、自治体に制度の有無を確認してみましょう。

1-5.移住のためのリフォームを行う場合

地方への移住・定住を促進するため、転入者が居住する住宅のリフォームに補助金制度を設けている自治体があります。たとえば、飯山市と美作市では、以下の補助金制度を設けています。

自治体 制度名 補助上限額 おもな対象リフォーム
飯山市 移住支援住宅建設促進事業(改修補助金) 上限20万円(補助率1/4) ・市外からのUターンなどで既存住宅を改修すること
・市内業者による対象経費50万円以上の住宅改修工事であること など
美作市 移住定住のための補助金制度 中古住宅購入:上限50万円(補助率1/10)
リフォーム加算:上限50万円(補助率1/2)
※住宅の取得日などにより異なる
・リフォームする場合は住宅の取得に併せてリフォームを行うこと
・5年以上定住すること など

出典:飯山市「飯山市移住支援住宅建設促進事業」美作市「移住定住のための補助金制度」

補助金の条件や金額は自治体ごとに大きく異なるうえ、年度ごとに内容が変わることもあるので注意してください。移住先が決まったら、早めに自治体の担当窓口に問い合わせておくことをおすすめします。

1-6.民泊にするためのリフォームを行う場合

民泊にリフォームする際に活用できる補助金制度もあります。ただし住宅向けとは異なり、事業者向けの制度が中心のため、要件をよく確認したうえで活用を検討してください。利用できる補助金制度の一例を、以下のとおりまとめました。

項目 内容
制度名 小規模事業者持続化補助金(通常枠)
補助上限額 上限50万円(補助率2/3)
おもな対象・要件 ・宿泊業の場合、従業員20名以下の小規模事業者であること
・販路開拓・集客につながる事業計画を作成すること など

出典:商工会地区 小規模事業者持続化補助金事務局「小規模事業者持続化補助金」

採択の審査があるため、収益モデルを含む事業計画の作り込みが必要です。
建物費は補助対象外となるため、設備費や広告費などの補助対象となる経費を中心に計画を組み立てるのがポイントです。

申請にあたっては公募要領を確認し、必要に応じて専門家への相談も検討しましょう。

補助金制度が使えない古民家もある

構造や状態によっては、補助金の対象外になるケースがあります。事前に確認しておきたいおもなポイントは、以下のとおりです。

対象外になる建物の例 対象外になる理由
石場建て(伝統構法)の建物 現行の耐震基準による評価が難しく、耐震補助の対象外になりやすい
気密性・断熱性の確保が困難な構造 省エネ補助金の必須工事要件を満たせない場合がある
老朽化が著しい建物 補助対象となる最低限の耐震性を確保できないケースがある
建築確認未取得の増改築部分がある建物 該当部分が補助対象外になることがある

補助金を前提に計画を立てる場合は、古民家の工法・状態をリフォーム会社に調査してもらいましょう。そのうえで、補助金制度が利用できるかを自治体などに確認してください。

2.古民家リフォームで利用できる減税制度

古民家リフォームでは、補助金制度だけでなく以下3つの減税制度も活用できます。

制度名 税の種類 おもな対象工事 最大控除・減額
住宅ローン減税 所得税 増改築・耐震・省エネ・バリアフリー など 年末ローン残高の0.7%(最大13年)
リフォーム促進税制(所得税) 所得税 耐震・省エネ・バリアフリー・長期優良住宅化 など 最大60〜80万円
リフォーム促進税制(固定資産税) 固定資産税 耐震・省エネ・バリアフリー・長期優良住宅化 など 翌年度1年間、1/2〜2/3に減額

住宅ローン減税とリフォーム促進税制(所得税)は原則併用できませんが、リフォーム促進税制の所得税と固定資産税は併用できます。それでは、それぞれ見ていきましょう。

2-1.住宅ローン減税

住宅ローン減税は、10年以上の住宅ローンを利用して増改築を行った場合に、年末ローン残高の0.7%が所得税から控除される制度です。2026年度の税制改正により、中古住宅への優遇が拡充されました。制度の概要は、以下のとおりです。

項目 内容
控除率 年末ローン残高の0.7%
控除期間 10~13年間
借入限度額 2,000~4,500万円
※リフォーム後の住宅性能により変動
おもな要件 ・1982年以降に建築、または現行の耐震基準に適合していること
・床面積が40㎡以上(合計所得1,000万円超の場合は50㎡以上)であること
・合計所得が2,000万円以下であること など
申請方法 入居翌年の確定申告
※2年目以降は年末調整でも可

出典:国土交通省「住宅ローン減税」

古民家は1981年以前に建てられたケースが多いため、耐震基準への適合確認または適合改修が要件となる点には注意してください。

2-2.リフォーム促進税制(所得税)

リフォーム促進税制(所得税)は、住宅ローンの有無にかかわらず利用できる所得税の減税制度です。自己資金でリフォームする場合でも対象になる点が、住宅ローン減税との大きな違いです。対象工事ごとの控除額を、以下の表にまとめました。

対象工事 対象工事限度額 最大控除額
耐震リフォーム 250万円 25万円
バリアフリーリフォーム 200万円 20万円
省エネリフォーム 250万円(350万円) 25万円(35万円)
長期優良住宅化リフォーム(耐震+省エネ+耐久性) 500万円(600万円) 50万円(60万円)
長期優良住宅化リフォーム(耐震または省エネ+耐久性) 250万円(350万円) 25万円(35万円)
三世代同居・子育て対応リフォーム 250万円 25万円

※()内は太陽光発電設備を設置する場合

出典:国土交通省「リフォーム促進税制【所得税・固定資産税】について」

適用期間は、令和8年(2026年)1月1日〜令和10年(2028年)12月31日です。控除額は実際の工事費ではなく「標準的な工事費用相当額」をもとに計算されるため、実費より低くなるケースがある点には注意してください。工事完了後は確定申告が必要で、増改築等工事証明書の取得が必須となります。

2-3.リフォーム促進税制(固定資産税)

リフォーム促進税制(固定資産税)は、一定のリフォームを行った翌年度の建物の固定資産税が1年間減額される制度です。所得税の控除と併用できるため、セットで活用しましょう。対象工事ごとの税額(軽減後)は、以下のとおりです。

対象工事 税額
耐震リフォーム 1/2
バリアフリーリフォーム 2/3
省エネリフォーム 2/3
長期優良住宅化リフォーム 1/3

出典:国土交通省「リフォーム促進税制【所得税・固定資産税】について」

適用期間は令和8年(2026年)4月1日〜令和13年(2031年)3月31日です。工事完了後3ヶ月以内に市区町村への申告が必要で、申告期限を過ぎると対象外になります。
減税の申請や証明書の取得方法は、リフォーム会社や建築士に事前に確認しておくと安心です。

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