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高速道路で“軽自動車を煽り続ける”70代の老人。まさかの言い分に唖然…統計データが示す高齢者事故の深刻な実態も

高速道路で“軽自動車を煽り続ける”70代の老人。まさかの言い分に唖然…統計データが示す高齢者事故の深刻な実態も

◆“煽り老人”のまさかの言い分に唖然

あおり運転の恐怖
※画像はイメージです。 画像生成にAIを利用しています
「向こうは古いタイプとはいえ、普通車です。一方、こちらは軽自動車。必死に逃げましたが、スピードを出しすぎるのも怖くて、すぐに追いつかれてしまいました。彼女は『なんとかしてよ!』と叫んで、なだめるのにも必死でした。背後から迫る老人はニヤニヤと笑っていて………気が変になりそうでした

 恐怖に耐えながら運転し、大倉さんはなんとかパーキングエリアに逃げ込むことに。

「それでも白いセダンは追ってきました。近くに停めて、こちらが発進するのを待っているようでした。もうあんな怖い思いはしたくなかったので、やむを得ず警察に連絡することにしました

 大倉さんはやってきた警察官に被害を訴えた。

「ドライブレコーダーに映っていた煽り運転の様子を見せて説明すると、老人の車のところまで行って事情聴取をしてくれました。なんでこんなことをしたのか尋ねられて答えたのは、『クソガキが女を連れてノロノロ走ってやがるから腹が立った』という言い分で……。あんな危険な運転をした理由がヤンキーみたいな内容だったことに唖然としましたね」

 出だしから最悪の気分にさせられた旅行は盛り上がらず、彼女は終始暗い表情だった。この出来事が尾を引いてしまったのか、残念ながら恋人関係も長くは続かなかったという。

◆■数字が語る「高齢者暴走」の意外な真実

今回お届けしたエピソード。警察官の前で放った男性の「言い分」は、まさに現代社会が抱える高齢運転者の課題を象徴しています。警察庁の公式資料からは、私たちが知っておくべき実態が見えてきます。

まず知っておきたいのは、死亡事故率の高さです。免許人口10万人あたりの死亡事故件数をみると、75歳未満の運転者が3.4件であるのに対し、75歳以上の高齢運転者は8.0件と、2倍以上の開きがあります。加齢による身体の変化は、本人が思う以上に数字として表れているのです。

年齢層別の死亡事故件数
年齢層別の死亡事故件数(免許人口10万人当たり)。75歳以上の死亡事故率は、75歳未満と比較して2.3倍以上の高い水準となっていることがわかる(出典:警察庁資料)
さらにデータを見ると、75歳以上の死亡事故は「相手を死なせてしまう」ケースよりも、「運転者本人やその同乗者が亡くなる」ケースが他の世代より多いという事実があります。感情に任せた無理な運転は、相手だけでなく、自分や大切な家族の命まで危うくする、非常に悲しい結果を招きかねません。

また、死亡事故を起こした75歳以上の運転者のうち、約半数にあたる49.2%が事前の検査で「認知機能の低下」を指摘されていました。「若者が女を連れていて腹が立った」という身勝手な動機。それは単なる性格の問題だけでなく、脳の変化によって感情のブレーキが効きにくくなっていたサインだったのかもしれません。

現在の法律では、あおり運転とみなされれば一発で免許取り消しとなります。高齢になってから免許を失うことは、病院や買い物など、生活の「足」を奪われる深刻な問題です。一時の怒りが、その後の自由な生活をすべて奪ってしまう。この男性が警察に捕まった瞬間に失ったものは、想像以上に大きかったはずです。

私たちは、いつ被害者にも、そして感情を制御できない加害者にもなり得ます。ハンドルを握るとき、「この一時の怒りが人生最後の運転になるかもしれない」という意識を持つこと。その緊張感こそが、悲劇を防ぐ唯一のブレーキになるはずです。

<TEXT/和泉太郎 再構成/日刊SPA!編集部>

【和泉太郎】
込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め
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