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施設長「もう、うちでは限界です」…老人ホームに預けた〈年金月15万円〉82歳父、入居1年で退去勧告。息子「どうしよう、実家売っちゃった…」その後の絶望

施設長「もう、うちでは限界です」…老人ホームに預けた〈年金月15万円〉82歳父、入居1年で退去勧告。息子「どうしよう、実家売っちゃった…」その後の絶望

戻る場所のない絶望

電話を切ったあと、マサノリさんは呆然と座り込みました。

父を実家に連れて帰ろうにも、家はもうありません。新しい施設を探そうにも、すぐに見つかるかもわかりませんし、アキラさんの月15万円という年金では、手厚いケアを受けられる施設への住み替えなど不可能です。

「どうしよう、実家売っちゃった……」

実家を入居金に充てるという選択が、親子の退路を完全に断ってしまったのです。

介護サービスは「無限」ではない

こうした「施設からの退去勧告」は、珍しいことではありません。厚生労働省が実施した「令和4年度 介護サービス施設・事業所調査」などの公的データにおいても、介護職員の不足感は依然として高く、特に認知症の重度者や困難事例への対応が、現場の大きな負担となっている実態が浮き彫りになっています。職員不足によるサービス品質の維持が難しくなるなかで、他入居者の安全確保を優先せざるを得ない施設側が、やむを得ず退去を求めるケースが増えているのです。

マサノリさんは現在、仕事を休職し、一時的に父を引き取って同居介護を模索するしかなくなりました。安易に実家を売却する前に、自治体の支援制度やリバースモーゲージなどの代替案を検討すべきだったのかもしれません。介護サービスが「無限ではない」という現実を前に、私たちは「施設に入れれば最後は安心」という前提、多角的な防衛策を練る必要があります。

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