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「この仕事、向いていない気がします」入社1週間で辞めた新入社員が抱えていた“違和感”の正体

「この仕事、向いていない気がします」入社1週間で辞めた新入社員が抱えていた“違和感”の正体

◆入社前後で存在する“認識のズレ”

 後日、人事を通じて退職の連絡があった。Aさんが語った理由は2つだった。

 それは「入社前に思っていた仕事内容とのギャップ」と「職場のスピード感についていけない」というものだった。田中さんはこう分析する。

「実際に働いてみて、想像していたよりも求められるレベルが高く、周囲との差を感じてしまい、プレッシャーを強く感じてしまったのだと思います」

 職場では「まだこれからだったのに」「もう少しフォローできたのではないか」という声があがった一方で、「無理に続けて体調を崩すよりは良かったのかもしれない」という意見も出た。田中さん自身は「正直かなり複雑な空気でした」と振り返る。

「企業側と求職者側の認識のズレがあると、短期間での退職につながってしまうのだと感じました」

 Aさんが抱えていた違和感は、入社初日から少しずつ蓄積されていたはずだ。しかし彼は「大丈夫です」と繰り返し、本音を外に出すことができなかった。周囲もその変化に気づきながらも、踏み込んだフォローには至らなかった。

「もしも最初の段階でもう少し気軽に相談できる環境があれば、結果は違っていたのかもしれません」

 入社前後で企業と新入社員の間には、少なからずギャップが存在する。早期の離職を防ぐためには、入社後のフォロー制度や研修の充実はもちろん、入社前の段階でいかに現場のリアルを伝えられるかが重要なのではないか。

<構成/藤山ムツキ>

―[すぐに辞めた新入社員]―

【藤山ムツキ】
編集者・ライター・旅行作家。取材や執筆、原稿整理、コンビニへの買い出しから芸能人のゴーストライターまで、メディアまわりの超“何でも屋”です。著書に『海外アングラ旅行』『実録!いかがわしい経験をしまくってみました』『10ドルの夜景』など。執筆協力に『旅の賢人たちがつくった海外旅行最強ナビ』シリーズほか多数。X(旧Twitter):@gold_gogogo
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