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アテ勘で的中させた「父の暗証番号」、月20万円をせっせと抜いた55歳次男の末路。父の死で口座凍結され絶句…家族会議で突きつけられた「1,000万円の使途不明金」

アテ勘で的中させた「父の暗証番号」、月20万円をせっせと抜いた55歳次男の末路。父の死で口座凍結され絶句…家族会議で突きつけられた「1,000万円の使途不明金」

4年間の隠蔽工作

これほど多額の使い込みが露呈しなかった背景には、ヒデトシさんによる巧妙な「管理」がありました。

まず、遠方に住む兄に対しては、「父さんの健康維持のためにサプリメントや自費診療の往診を頼んでいる」と説明。父がたまに通帳を確認しようとしても、「さっき一緒に記帳に行ったじゃないか」と嘘をついて煙に巻き、父自身も自分の記憶に自信がないため、それ以上追及することはありませんでした。

こうした状況が、のちの相続において深刻なトラブルに発展するケースは少なくありません。最高裁判所『令和4年度 司法統計年報(家事編)』によれば、遺産分割調停の申立てが行われた事件のうち、遺産の価額が5,000万円以下のケースが全体の76.6%(1,000万円以下が32.7%、5,000万円以下が43.9%)を占めています。資産家ではない、いわゆる「ごく普通の家庭」ほど、こうした生前の不透明な金銭管理を巡って言い分が食い違い、泥沼化する傾向が顕著です。

親族会議で突きつけられた真実

父の死後、相続手続きのために兄が銀行から「過去5年分の取引履歴明細」を取り寄せたことで、すべてが発覚しました。

「毎月定額で20万円が引き出されているが、これはなにに使ったんだ? 領収書が一枚もないのはどういうことだ」

兄の問いに対し、ヒデトシさんは一切の反論ができませんでした。合計1,000万円にのぼる使途不明金。それは介護の実態とはかけ離れた、ヒデトシさん個人の借金返済や遊興費に消えていたからです。

さらに追い打ちをかけたのが、税務上の問題です。国税庁『令和4事務年度における相続税の調査等の状況』によれば、実地調査が行われた事案のうち、82.6%で申告漏れなどの非違がみつかっています。特に「現預金」は申告漏れ財産の筆頭であり、税務署は亡くなる直前の不自然な引き出しを厳しく追跡します。

領収書で証明できない1,000万円は、ヒデトシさんへの「生前贈与」や「貸付金」とみなされ、相続分から差し引かれるだけでは済みません。隠蔽と判断されれば、重い加算税の対象となる可能性があります。

ヒデトシさんに残されたのは、親族からの絶縁と、相続できるはずだった遺産の喪失、そして税務当局からの厳しい追及という現実でした。結婚記念日という本来温かいはずの数字を悪用した報いは、自身の生活基盤を根底から破壊する結果となったのです。

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