脳トレ四択クイズ | Merkystyle
ショーの会場が多彩!【マリ・クレールデジタル編集長のパリコレ日記②】

ショーの会場が多彩!【マリ・クレールデジタル編集長のパリコレ日記②】

ラ ギャラリー ディオール(現地時間 3月4日)

「ローマは一日にしてならず」ではないけれど、メゾンも一日にしてならず。毎回、ここを訪問してメゾンが長年にわたって積み上げてきた財産と底力、そして奥深さに驚かされるのが、この「ラ ギャラリー ディオール」です。

今回はディオールの歴史がわかる常設の展示に加え、アズディン・アライア財団とのダブルエキシビションを開催中でした。2017年に亡くなったデザイナーのアズディン・アライアは、1980年代初頭に自らのブランドでデビューし、ボディ・コンシャスな服で一世を風靡(ふうび)した人で、服のコレクターとしても知られています。ここでは同財団に収蔵されているディオールの作品600点の中から100点を展示。チュニジア生まれのアライアは、1956年にディオールでわずか数日だけ働いたそうで、その時の記録も展示されていました。アライアのディオールのデザインに対する敬意は、その後のアライアのデザインにも大きな影響を与えているのだなあと、展示物を見ていて実感。

ビュッフェの描いたムッシュ・ディオール
ディオールが表紙を飾ったファッション雑誌の数々も展示

それにしても、このギャラリーにくると、ブランドがあらゆるものを保存し、単なる過去のものとして扱わず、未来につなげていく姿勢、そして持っている財産の編集力をあらためて感じます。

ちなみに、「ダブルエキシビション」ですが、アズディン・アライア財団でも別の視点の展覧会が開催されていました。こちらの紹介はまた別の日に!

ドリス・ヴァン・ノッテン (3月4日)

ジュリアン・クロスナーが手がける「ドリス・ヴァン・ノッテン」の会場は、17区にある「リセ・カルノー」。19世紀にできた由緒ある学校で、これまで数多くの政治家や文化人を輩出してきました。これまでもいろいろなブランドのファッションショーの会場としてもホールが使われています。

リセ・カルノーの中庭

ジュリアン・クロスナーは昨年夏の終わりにこのリセを訪ね、高校生だったころの感情へと引き戻されたのだとコレクションノートに記されていました。

ドリス・ヴァン・ノッテン
ドリス・ヴァン・ノッテン
ドリス・ヴァン・ノッテン

今回は人が大人へと成長していく過程の、未完成であり、成長し続ける時期の戸惑いや自信といった様々な感覚がベースになっています。それは自分自身のアイデンティティーが確立されていくということでもあります。単純に着たいものもあれば、反抗の姿勢として選んだ服もある。あるいは自分の民族的なオリジンをたどるものであったり。そういった複雑で進化する感覚、というものが服で表現されていました。ダッフルコートやエンブレムのついたブレザーなど学校の制服のようなものもあれば、民族調の服も。プリントや刺しゅう、ジャカード織りなど、様々なエッセンスが過剰なほどに混じり合いながら、不思議な調和を生み出す。ドリス・ヴァン・ノッテンのDNAは、ジュリアン・クロスナーに確実に受け継がれつつ、進化しているという印象でした。

加えて、アメリカによるイラン攻撃が始まり、ファッションのことを考えていていいんだろうかという思いがよぎる混乱の時期に、純粋に「美しいものは心を癒やす」と思えるコレクションでした。

後日、re-seeで間近に服を見てきました。毎回のことですが、細部が凝っていてすごい。「魂は細部に宿る」とはまさにこのこと!

配信元: marie claire

あなたにおすすめ