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「父さん、恥ずかしいよ…」退職金4,000万円・元部長の73歳父、年金生活で“究極のドケチ”に。息子が目撃、近所で「半額オジサン」と噂されるプライドが消えた元エリートの変貌ぶり【FPが解説】

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高収入だった人ほど陥る“老後破綻の落とし穴”

佐藤さんのケースは、決して特別なものではありません。むしろ、現役時代に高収入だった人ほど、支出のコントロールができていないまま老後を迎えてしまう傾向があります。

特に、年金生活に入ると収入は大きく減少します。年収1,000万円以上あった人でも、年金は月20万円前後にとどまるケースが一般的です。佐藤さんのように離婚による年金分割があれば、もっと低い月額になることも。このギャップに対応できなければ、どれだけ退職金があっても数年で資産を使い果たしてしまうでしょう。

実際、本当に老後破産してしまう人はいます。佐藤さんが行っている「半額商品の活用」は、もちろん、支出を抑える努力は重要ですので、賢い生活防衛術といえるでしょう。破産まで突き進んでしまう前に、節約すること自体に恥じる必要はまったくありません。

ただ、「いくらまで使っていいのか」という基準がないまま、目先の節約だけに走ってしまうことは問題です。もっと早くから将来の資金計画を見える化できていればよかったですね。

将来の資金計画がなければ、不安は消えず、結果として過度な節約や不安定な生活に陥ります。本来であれば、リタイア前の段階で年金収入と毎月の生活費を試算し、資産を何年持たせることができるかのシミュレーションなどによって収入と支出のバランスを整えておく必要があります。

働けるうちは働くという選択も有効ですが、それも事前の計画のなかで考えるべきものです。重要なのは、「なんとなく生活する」のではなく、「人生の終わりまで資産が尽きない設計」をしておくことではないでしょうか。

人生の終わりまで「資産を尽きさせない」設計図

総務省の『家計調査(2025年)』によると、高齢単身世帯の平均的な年金収入は月15万〜17万円程度。一方の支出は約15万円前後とされており、わずかなバランスの崩れが赤字につながる構造になっています。佐藤さんの年金17万円は本来、工夫次第で黒字化できる水準です。

老後の安心を左右するのは、現役時代の年収ではなく、「自分の身の丈に合った収支のコントロール力」です。リタイア前から、「自分の資産は何歳まで持つのか」「毎月いくらまでなら使っていいのか」を可視化しておくことが、なによりの防衛策となります。

「かつての肩書き」や「高い生活水準」への執着を手放すことは、容易ではないかもしれません。しかし、本当の意味で豊かな老後とは、老後の途中で必要に迫られ、半額シールを追いかけることではなく、計画に基づいた「心のゆとり」を持って暮らすことにあるのではないでしょうか。その現実に、一日でも早く向き合うことが必要です。

小川 洋平

FP相談ねっと

ファイナンシャルプランナー

提供元

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