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◆ネット上で物議を醸した”ある投稿”

何が問題なのか、と思われるかもしれません。実は、数学において「0で割る」行為は、認められていない。ためしに、お手持ちの電卓や、スマートフォンで「18÷0」を試してみてください。きっと「エラー」と出るはずです。
小学校は、教育機関です。もちろん、誤ったことを教えてはいけないはず。それに、教員側は仮にも大学教育までを修了してきているはずなのに、正しい答えである「答えなし」にバツをつけただけではなく、「18÷0=0」と初歩的かつ致命的なミスをしてしまった。これについて、採点した先生のうかつさや、無知さをたたく人が急増しました。
さて、今回の騒動について、東大生たちはどう感じているのでしょうか。今回は30人以上の東大生にインタビューを実施し、いくつか声をまとめてみました。
◆「どっちでもいい」派が多数
意外と多かったのが、「どっちでもいい」とする声。色々なことに厳密になりたがる東大生の意見としてはかなり驚かされます。以下のような理由が出ていました。「小学校の間は、とりあえず計算の能力を身につけたり、正しい順序で計算するルールを覚えたりすることが大事。確かにゼロ除算はNGだが、そういった細かいことは中学校や高校に上がってからでもなんとかなる」
「18÷0の答えはともかく、採点した教師が『18÷0=答えなし』に対してバツをつけたことが問題。『自分の教えたことと違うからバツ』ならば、教員としてあるまじき態度。『小学生にとっては難しすぎるから、いったんゼロにしておきましょう』ならわかるが、『答えなし』にバツをつける理由にはならない」
「そもそも『18÷0』の文字列に対して、気持ち悪さを持つようになることが、数の暗黙知を育てることにつながると思う。特殊例と一般的な計算式を同列に並べてしまうことが問題であって、教員側の知識の整理がついていないのではないか」
学校教育のカリキュラム全体を考えた時の問題の大きさや、回答に至るまでのプロセスなど、単純な計算結果にはこだわらない姿勢が見えました。確かに数学的に正しい答えは「答えなし」ですが、ここにバツをつけてしまった理由を追求すべきなのかもしれません。

