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こんな時代だからこそ美しいものを見たい【マリ・クレールデジタル編集長のパリコレ日記①】

こんな時代だからこそ美しいものを見たい【マリ・クレールデジタル編集長のパリコレ日記①】

ドーバー ストリート マーケット パリ(3月3日)

マレ地区にある「ドーバー ストリート マーケット パリ」。歴史的建造物の中庭には、いつも驚かされるようなインスタレーションがあります。春夏シーズンの始まりは、ダイレクトメールとして送られてきた印刷物がベース。かつてコム・デ・ギャルソンが出していた雑誌「Six」がもとになっています。

ドーバー・ストリート・マーケット・パリ

「Six」は第六感、Sixth Senseの意味。「反骨精神=戦うのに最高の良い方法はクリエーションの場にあると思います。だからこそ、コム・デ・ギャルソンのエネルギー源なのです」という、コム・デ・ギャルソンの川久保玲さんのメッセージが目に飛び込んできます。言葉もビジュアルも共に強い。

ど迫力のインスタレーションには、吸い寄せられるように多くの人が見に来ていました。

アンリアレイジ(3月3日)

会場はパリのポンピドゥーセンター内にあるIRCAM(フランス国立音響音楽研究所)。階段を下りていくと、無機質な空間が現れます。今季のテーマは「GHOST」。デザイナーの森永邦彦さんは、1995年公開の押井守監督による劇場用アニメ「GHOST IN THE SHELL/ 攻殻機動隊」にオマージュを捧げました。この作品では、サイボーグの主人公が、光とコードが織りなす肌がきらめく都市へと溶け込んでいく。ランウェーでもそんな感覚が服で表現されました。

肩が大きく、まるで骨格のようにも見えるジャケットジャケットやワンピースなど、いずれもアニメの世界から出てきたような雰囲気です。服に合わせた革製の刀やスタンド、電話や花束などの小物も独創的です。

後半で登場したLEDを使ったドレスの数々は様々な柄に光り、変化します。そして最後には壁に「攻殻機動隊」の映像が映し出され、ドレスにもまるでカモフラージュ柄のように映像が映し出され、境界線が消えていくような不思議な感覚になっていきました。森永さんのLEDのドレスは回を重ねるごとに進化し、いずれは私たちの着る服の柄も自由自在に変えられるのではないか。ふと未来が見えた気がしました。

アニメの世界とこうした技術をリンクさせながら、服の世界と融合させていけるのは、日本人デザイナーならではのことかも。

text: Izumi Miyachi

・“時間を味わう”日本再発見の旅、大人のクルーズへ

配信元: marie claire

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