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サッカー部を除籍処分になった前田大然が、地元に帰らなかったワケ。「誰よりも走り続ける男」を突き動かす“責任感”のルーツは高校時代に

サッカー部を除籍処分になった前田大然が、地元に帰らなかったワケ。「誰よりも走り続ける男」を突き動かす“責任感”のルーツは高校時代に

◆「がむしゃら」に「誰かのために走る」

 その後も大なり小なりのさまざまな困難や壁と向き合うことになるのだが、前田大然はその度に誰かを思い、誰かのために「がむしゃら」になって走ってきた。その基軸は今も全く変わっておらず、今夏迎えるFIFAワールドカップ26の舞台でも、「誰かのために走る」という姿勢は崩さない。

「ワールドカップでは、ただただ頑張っている姿を見せたいですね。著書のタイトルだからではないですけど、『がむしゃら』になって戦っている姿をこれまで支えてくれたすべての人、日本から応援してくれている人に見てもらいたいです」

 世界で最も大きな舞台で頑張っている自身の姿を見せることが、これまでの恩返しにつながり、喜ばせることができる。そう信じて、大舞台でも走り抜けることを誓っている。

「誰かが誰かのために一生懸命になって頑張っている姿は、グッとくるものがあります。おかげさまで日本のために戦っている姿を見せられる体現できる立場になりました。僕がワールドカップの大舞台で頑張れている姿を見せることで、今まで壁にぶつかる度に助けてくれる人たちを喜ばせることができると思うんです。もちろん、ファンやサポーターの期待に応えるためにも、『がむしゃら』になって走ります」

◆息子にゴールを催促されることも

 頑張っている姿を見せたいと思う対象は他にもいる。その対象について探ろうと、「家族、特にお子さんにも見てもらいたいのではないですか?」と質問を投げかけた。すると、「“特に”というわけではないですけど……」と照れ笑いを浮かべながら、家族への想いも話してくれた。

「今はまだわからないと思いますが、大きくなったときに『パパは2回もワールドカップに出て、ゴールを決めたこともある』と自慢してもらえるようになりたいですね」

 お世話になった人、ファンやサポーターに加えて、子どもの期待も背負う。想いを燃料に変えて、前田大然はワールドカップの舞台でも走り続ける。

 最後に子どもの近況を明かすとともに、ワールドカップへのモチベーションを付け加えてくれた。

「長男なんですけど、得点から遠ざかっている日々が続くと、『パパ、ゴールは?』と言われるようになりました。普段は『また取るから』と言って適当に流しているんですけど、ワールドカップが終わった後に言われないように頑張らないといけないですね(笑)」

 ワールドカップでは誰かのために「がむしゃらに走る」だけでなく、「がむしゃらにゴールを狙う」。多くの責任を背負い、声援に応え続けてきたからこそ、ワールドカップという大舞台でも必ずや期待に応えてくれるだろう。

<取材・文/川原宏樹>

【川原宏樹】
スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる
配信元: 日刊SPA!

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