オランウータンのぬいぐるみを母代わりに抱く姿で一躍人気となった子猿「パンチ」で人気の市川市動植物園(千葉県市川市)が2026年5月17日、「サル山内に侵入者」が入ったことを報告した。

「本日10:50頃、サル山内に侵入者がありました」
パンチは生後約半年のニホンザルで、母猿が育児をしなかったことから飼育員による人工保育で育てられた。子猿は通常、生まれた時から母猿にしがみついて生活するが、母のいないパンチは代わりにオランウータンのぬいぐるみにしがみついている。ぬいぐるみに甘えながらも懸命に群れに馴染もうとする姿が、SNSを中心に注目を集めた。
市川市動植物園には、パンチを見ようと国内だけでなく国外からも多くの来園者が訪れ、土日には入園待ち列が発生するほどの盛況ぶりが続いている。
こうした中、同園は17日13時半過ぎ、Xを更新。
「本日10:50頃、サル山内に侵入者がありました。当該侵入者を含む2名を、警察官に引き渡しましたのでお知らせします」と報告した。
「これを受け、動物や設備の安全確認作業を行いました」とした上で、「一部観覧エリアを閉鎖し警備体制を強化のうえ、本日は引き続き16:30まで開園いたします」とアナウンスした。
同日、ゲート前広場で予定されていた同園のキャラクター「市川梨丸」によるグリーティングは中止となった。
「今後の対応を含めて、本件について改めてお知らせしたいと思います」としている。
着ぐるみ姿で手すりを乗り越える
SNSでは、侵入者の様子を捉えた動画が複数拡散されている。いずれも現地を訪れていたユーザーが撮影したものだ。
侵入者は、サングラスを掛けた黄色い顔の絵文字を模した大きな着ぐるみを頭にかぶり、体は青いスーツに赤いネクタイをつけている。体も綿などが入っているのか、不自然に膨らんでいるのがわかる。
侵入者はサル山の手すりを乗り越え、サル山エリアに侵入。エリア内側は観覧エリアより数メートル低くなっているが、侵入者は壁づたいにエリア内に飛び降りた。落下の衝撃で着ぐるみの頭や手などのパーツが外れると、来園者からどよめきが上がった。着ぐるみの中の人物は、短髪の外国人風の男性だった。
男は落ち着いた様子でパーツを拾い上げて装着。サル山に座り込んだ。サルたちは困惑した様子で侵入者を見つめたほか、怯えているのかサル山の上に登り逃げていった。
ほどなく係員が現れると、男を連行。男は抵抗する様子はなく、大人しくついていった。
複数報道によると、威力業務妨害容疑で緊急逮捕された侵入者と撮影者は、自称アメリカ国籍の男2人。いずれも20代であり、大学生と歌手を自称しているという。
SNSでは、「サル山への侵入なんて、おサルさんたちがどれだけ恐怖を感じたか......」など、怒りの声が相次いだ。