ここ数年のインテリア界隈は、ずっとモダンブームが続いています。北欧インテリアとかホテルライクとか、シンプルでスッキリしたお部屋が人気を博しています。
だけど、流行りすぎれば飽きられるのが世の常です。おしゃれ感度の高い人は、少しずつ次のトレンドに興味が移ってきています。モダンに飽きた人は、どんなスタイルに惹かれるようになるのでしょうか?

ファッションと比べて、インテリアの世界はトレンド変遷に時間がかかります。まだまだモダン人気の牙城は崩れないでしょうが、少しずつ時間をかけて、ゆっくりとクラシックの人気が高まっていくはずです。
クラシックって何なのか? モダンとどこが違うのか? いざとなってから慌てないように、今のうちにクラシックスタイルを予習しておきましょう。
◆クラシックってそもそも何のこと?

ようするに、王様のお城だとか、貴族のお屋敷みたいな、そんな雰囲気のインテリアのことをクラシックと呼びます。モダンという概念はここ数百年で生まれたばかりなので、人類史のほとんどはクラシックの時代です。
「ゴシック様式」「ルネサンス様式」「バロック様式」……名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。こういうのは年代と地域が異なるだけで、どれもクラシックスタイルの名前です。
様式の名前ごとにそれぞれ特徴があるのですが、あまり深掘りすると「ゴシック様式だけで本一冊」とか書けてしまう世界なので、今回は全体的な共通点の話をさせていただきますね。
クラシック全体でよくある特徴は、とにかく暗くて重苦しくて、情報量も多くてごちゃごちゃしていることです。ううーん、こう書くとネガティブな印象になってしまいます。
ですが中世ヨーロッパの宮殿のような、歴史と重厚感を感じるアンティークなスタイルだと解釈すればとても良いイメージでもあるかと思います。暗くて重苦しくて情報量が多いというのは、現代では避けられがちかもしれませんが、クラシックスタイル特有のすてきな魅力でもありますよ。
◆クラシックはどうして重苦しくなるの?

昔は鉄筋コンクリートのような技術がなかったため、とくにヨーロッパでは「石を積んで」家を建てることが一般的でした。モダンな白い壁紙と比べると、建築そのものが重苦しくなりがちです。
石を積んで家を建てると、壁そのものが屋根を支える構造になります。壁に穴を開けると屋根が崩れてしまうため、大きな窓が作れません。窓が小さくて薄暗い部屋は、やはり重苦しい印象になりがちです。
そもそも昔の照明は今よりも明るくありません。電球だって現代の物よりも薄暗いですし、もっと昔ならろうそくやオイルランプです。やっぱり暗くて重苦しい雰囲気になりますね。
昔の人は、建築やインテリアに派手な装飾をたくさん施しました。家具は彫刻で凸凹にして、カーテンも柄物を使い、カラフルな色もどんどん活用します。これも部屋がごちゃごちゃと重苦しくなる原因の一つです。
アートも積極的に飾ります。アートに描かれる絵柄だって、昔は暗い色合いを使うのが主流でした。物が多いだけでもゴチャゴチャするのに、飾るアートの絵柄自体が暗いだなんて、どう考えても重苦しい印象になります。
昔ながらの建築、昔ながらの照明、たくさんの装飾、暗い色使い、年季の入ったアンティーク家具などなど、そんな要素を取り入れて伝統的なお宅を再現するのがクラシックスタイルです。昔の家を再現するから、暗くて重くてごちゃごちゃした印象になるわけですね。
いきなり本物の貴族のような部屋に住みたいと思う人は少ないと思いますが、何がクラシック要素なのかを理解しておけば、いざトレンドが変化したときにもすぐに察知できます。
柄物のカーテンを使ってみましょう、アンティークなカラーを取り入れてみましょう、彫刻のある椅子を置いてみましょう。インテリア情報でそんな提案を見かけたら、また一つクラシックトレンドに近づいたのだなと考えてみてください。

