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【インタビュー】未経験でも必ず成果を出せる、その仕組みとは?「個人の能力に依存しない組織をつくる。」サンクスホームの仕組み化と育成の実践(後編)

【インタビュー】未経験でも必ず成果を出せる、その仕組みとは?「個人の能力に依存しない組織をつくる。」サンクスホームの仕組み化と育成の実践(後編)

仕組みだけでは届かない領域へ。社員一人ひとりとの対話

——仕組みで全体の底上げを図る一方で、社長ご自身が社員一人ひとりと直接コミュニケーションを取られているとも伺いました。仕組みと個別の対話、両輪で進めていらっしゃるんですね。

䑓堂: はい、この1年ほど、社員との「ザツダン」の場を月に一度、設けているんです。

—— 雑談、ですか。

䑓堂: はい、「ザツダン」です。始めたきっかけは、実は妻からの一言だったんです。「あなたは近い感じで社員と接しているつもりかもしれないけど、社員からしたらやっぱり社長だよ」と言われて。

たしかにその通りだなと思って。私から見える景色と、社員から見える景色は違う。勝手に「社員のことを分かっている」と思い込んでいた自分がいたことに気づかされたんです。

—— そこから「ザツダン」という仕組みが生まれたんですね。どんな場にされているのでしょうか。

䑓堂: 本当になんでも話していい場です。仕事の話に限らず、プライベートでも、恋愛でも、趣味でも(笑)人によって話す内容はまったく違います。

ポイントは、私からお願いするのではなく、社員からの申し込み制にしていること。LINEグループをつくって、そこに入れて、月末には、その月にザツダンをした社員とご飯に行くんです。

—— 挙手制にされている理由は何ですか。

䑓堂: やっぱり、一歩踏み出すかどうかは本人次第だからです。1回やった社員は、2回3回と来てくれるんですよ。でも、1回も来れていない社員はなかなか1に行けない。そこの壁を越えてくるかどうか、というのは本人の意志に委ねたいなと思っていて。 やってみた社員が他の社員に「よかったよ」と伝えてくれて、少しずつ広がっていった部分もあります。

—— 社員からすると「自分の上司を介さず社長と話していいのだろうか」という戸惑いもありそうですね。

䑓堂: そこは私も意識しました。社員それぞれに、属する上司がいるわけです。上司を飛ばして社長と話すことで、関係が悪くなってしまうのは社員からしたら避けたいですよね。でも、このザツダンの場があることで、「フランクに何でも言い合える」という共通認識ができる。気になった上司が「昨日、社長と何を話したの?」と聞きに行ける状態であれば、告げ口のような構図にもならない。

——なるほど。実際にザツダンをされてみて、見えてきたことはありますか。

䑓堂: 想像以上に、家族にも言えていないようなことが出てくるんですよ。仕事のことで止まっていることや、プライベートで抱えていること。それを聞けると、私自身が応援しやすくなるんです。

それから、ザツダンをした社員の上司とも話すと、両者の認識をうまくチューニングできることもあって。お互いが同じ目標を見ていても、途中で少しずつずれている部分があったりするので、そこを合わせ直せる場にもなっています。

—— ただ、これだけの時間を取るのは、社長にとって決して軽い負担ではないと思います。

䑓堂: 正直、理想を言えば、私がここまで社員一人ひとりに踏み込まなくても回る状態が一番いいんです。各マネージャーに任せるべきだ、という考え方もあると思います。

ただ、私たちはまだ完璧な組織ではないし、各上司も完璧な上司ではない。そこを拾えるのが今の段階では私しかいないなと思っていて。1年続けてきて、これをやる意味は確実に感じています。

社員が“一歩前”に出る瞬間に、社長が見出す経営のやりがい

—— 仕組み化を進める中で、実際に未経験から入社された社員が、目に見えて変わっていく瞬間はありましたか。

䑓堂: めちゃくちゃありますね!新人のほとんどは、社会人として人と話したこともなかったような子たちです。そんな若い社員が、人生で一番高い買い物である「家」をお客様に提案するんですから、しんどくないわけがない。

お客様から見れば、入社1年目の社員も”プロ”ですからね。そこに萎縮してしまって、遠慮してしまう子も多いんです。

—— 未経験の新人にとって、家づくりの現場は、相当なプレッシャーですよね……。

䑓堂: そうなんです。でも、例えばお客様にコーヒーを出すとか、挨拶をするとか、小さなことでも「ありがとう」と一言もらえると、人って一気にテンションが上がりますよね。「もう一度、あの感覚を味わいたい」と思って、自分から前に出られるようになるんです。

最初は引っ込み思案で、うまくコミュニケーションが取れなかった子が、失敗もしながら少しずつ前に出て、ふと見せた表情がニコッと柔らかくなっている。「あ、この子、変われるな」と思う瞬間が、経営をしていて一番のやりがいです。

—— 新人や若手が活躍できる組織であるために、意識されていることはありますか。

䑓堂: 若手だからといって、3年は我慢してほしいなんて時代じゃないと思っているんです。少しでも合わないと感じたら、すぐに転職するのが当たり前の時代ですから。だから、新人がなるべく早い段階で「ありがとう」を受け取れる環境をつくることを、強く意識しています。

—— 才能ではなく、環境と仕組みで人は変われる、とお考えなんですね。

䑓堂: そう信じています。もちろん、本人の努力が前提にはなりますが、環境と仕組みが整っていれば、才能の差に関係なく成長できる。それを間近で見られるのが、この仕事の醍醐味だと思っているんです。

家づくりというのは、お客様にとって人生に何度もない大きな買い物。だからこそ、契約や完成のお引き渡しの瞬間に、ありがとうと言って涙を流していただけることがある、唯一に近い商品だと思っています。

—— 注文住宅はゼロから作り上げていく分、物語がありますもんね。

䑓堂: そうなんです。その感動を、一日でも早く社員に味わってほしい。そのために仕組みを整えて、受注が取れるスピードを上げて、お客様からの感謝の声を聞ける機会を増やしていく。

社員が「ありがとう」を受け取る瞬間を増やすこと、それが結果的に、サンクスホームという会社の価値を形づくっていくんだと思っています。

—— 個人の能力に依存しない組織をつくることは、社員一人ひとりが”ありがとう”に出会える環境をつくることでもある、と。

䑓堂: そうですね。私自身が営業の現場で味わってきたあの喜びを、できるだけ多くの社員に、できるだけ早く届けたい。その思いが、今の組織づくりの根っこにあるんだと思います。

—— 本日は貴重なお話をありがとうございました。

▽本記事の前編はこちらからご覧いただけます Nativ.media | 地方移住・関係人口創出のプラットフォーム

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『ありがとうをカタチにする家づくり - 家族の人生に寄り添い続ける工務店』

サンクスホーム代表・䑓堂貴也が、美容師として「人の心に触れる仕事」をしていた頃の経験から、家づくりの現場で育まれた“感謝の循環”の文化、そして多くの家族と向き合う中で見えてきた「後悔しない家のつくり方」を綴った一冊です。ぜひお手に取ってご覧ください。

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配信元: Nativ.media

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