脳トレ四択クイズ | Merkystyle
「年金、早くもらっておけば…」年金月24万円・71歳夫の後悔。「繰下げ受給」で老後を謳歌するはずが、妻が車いす生活に…年金増額と引き換えに〈失ったモノ〉

「年金、早くもらっておけば…」年金月24万円・71歳夫の後悔。「繰下げ受給」で老後を謳歌するはずが、妻が車いす生活に…年金増額と引き換えに〈失ったモノ〉

年金が増額されても「元気な時間」は買えないという〈残酷な現実〉

ヨシヒコさんのケースは決して特異ではなく、データから見てもシニアが直面し得るリスクであるといえるでしょう。

内閣府の「令和7年版高齢社会白書」によると、「健康上の問題で日常生活に制限のない期間(健康寿命)」は、令和4年時点で男性が72.57年、女性が75.45年となっています。これはあくまで平均値であり、ミチコさんのように60代で大きく健康を損なうケースも少なくありません。

平均的に見ても70代前半から半ばには日常生活に何らかの制限が出始めるため、70歳まで働き詰めで年金の受給を遅らせることは、人生の貴重な「自由で元気な時間」を失うリスクがあるとうかがえます。

また、「年金を増やせば老後は安泰」という理論上のメリットとは裏腹に、厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和6年)」を見ると、令和6年度末時点で70歳の受給権者のうち、実際に繰下げを選択している割合は、老齢厚生年金で4.2%、老齢基礎年金(基礎のみ)で5.5%にとどまっていることがわかります。

この数字の低さから、健康上の不安や「元気なうちに少しでもお金を受け取って使いたい」という現実的な判断を下し、一定数は繰下げ受給を断念していると推測できます。

繰下げ受給による年金増額はたしかに心強い経済的な支えになりますが、どれほどお金が増えても「元気な時間」を買い戻すことはできません。健康寿命という不確実性を前に、目先の金額アップだけにとらわれる危うさを、この事例とデータは示唆しています。

[参考資料]

内閣府「令和7年版高齢社会白書」

厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和6年)」

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