「孫はたまにならいいが、毎日は…」年金320万円・退職金2,000万円の63歳祖父母。車で10分の距離に住む娘家族から、“老後の平穏”を守るためにたどり着いた〈絶妙な距離感〉【FPが解説】

FPが老後資金の相談を受ける際、最も注目するのは「収支の数字」です。しかし、どれほど家計簿上の数字が完璧であっても、それだけで「理想の老後」が保証されるわけではありません。実は、経済的に余裕があり、かつ家族仲が良い世帯ほど陥りやすい「体力と時間のオーバーワーク」という落とし穴があります。
もう、うどんか、お茶漬けだけでいい…年金23万円・92歳父が久しぶりに帰省した64歳長女の〈手作りの作り置き〉を「いらない」と拒絶したワケ。報われない“冷凍庫の中身”

内閣府の「高齢者の介護に関する世論調査(令和3年度)」によると、家族での介護分担について、理想は「家族・親族で協力し合う」ことであるとしながらも、実際には「特定の家族が一人で担っている」ケースが依然として多く、その精神的な悩みとして「相談できる人がいない」ことが上位に挙がっています。特に、遠方の親族が「部分的・一時的」に関与する場合、現場の細かな変化や本人の意欲の減退を見落としやすく、それが主介護者への無意識なプレッシャーとなる構図があるようです。実例をみていきましょう。
