2026年5月12日、カルビーが「ポテトチップス」などの主力商品のパッケージを白黒にすると発表しました。中東情勢の緊迫化によるナフサ不足で、カラー印刷に必要なインクの原料そのものが入手しづらい状況となっているためです。5月13日現在、伊藤ハムなど他社も追随する動きを見せており、「ナフサ・ショック」として影響が広がっています。
ナフサとは
ナフサ(naphtha)とは、原油を常圧蒸留装置で分離して得られる石油製品の一種で、粗製ガソリンとも呼ばれています。主に石油化学の原料として使われ、エチレンやプロピレンなどの基礎化学品を経て、合成樹脂をはじめとしたさまざまな商品に使われています。
「ナフサ・ショック」とは原油不足により、全国的にナフサが不足する事態を指しています。特に大企業を中心とした流通網に優先して供給されるため、中小企業の多い建築業界や、職人の世界への影響が著しいと報じられています。以下は、ナフサから作られる主な生産物です。生活に密着した製品が並びます。

医療用品、および建築現場での不足が叫ばれていましたが、大手企業であるカルビーが白黒パッケージ化を発表したことで、特定の産業ではなく多方面に影響する問題と再認識されました。命をつなぐ医療用品としての不足には国が安全宣言を出したものの、解決の糸口は見えません。ナフサを必要とするこれらの幅広い産業が行き詰まると、多くの会社経営に影響があります。特にプラスチック製品の供給網や、製造業への影響は甚大です。
カルビーがまず先陣を切った形ですが、ナフサの使用量を軽減するという意味で今回の同社の対策は評価されるべきでしょう。この記事が掲載される頃には、街角のスーパーにも白黒の商品群が並び始めると予測されます。
私たちはどのように考えるべきか
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ナフサ・ショックへの向き合い方は、私たちおよび家族・縁者がナフサの使用に関係ある立場なのか、純粋に消費者なのかによって変わります。順に考えていきましょう。
まず、ナフサ不足が読者自身、または近しい家族の仕事に影響するならば、国や業界の動きを継続的に確認することが重要です。供給状況は、原油の調達量だけでなく、輸送、精製、配分、在庫の偏りによっても左右されます。そのため、中東からの輸入状況だけでなく、代替調達先や国内流通の状況にも目を向ける必要があります。
産業によって、ナフサの使われ方はさまざまです。そのため、代替原料や代替調達によって従来どおりの生産量を維持できるのか、という視点が大切です。いずれにしても、自分たちの生活や仕事に影響しうる問題であるため、最新状況を追っていきましょう。
同時に、今後の中東情勢にも注目です。ホルムズ海峡は世界の原油輸送の重要な要衝であり、日本のエネルギー調達とも深く関わっています。情勢が緩和し、輸送や供給網の正常化が進めば、ナフサを含む石油化学原料の供給も安定に向かう可能性があります。最新のニュースを把握していきましょう。
次に、消費者の場合です。今回のカルビーのように、パッケージ仕様が変わっても商品自体の供給が維持されるのであれば、直ちに大きな影響が出るとは限りません。ただし、家族の中に通院中の人がいたり、住宅のリフォームを予定していたりする場合は、医療資材や建材の供給状況が家計や生活設計に影響する可能性があるため、より当事者意識を持って情報を確認する必要があります。