◆自ら情報を開示していたから…
乗務員まで登場し緊迫感が増した車内だが、男性の暴挙は止まらない。「乗務員が来て注意されると、サラリーマンは大きな舌打ちを一発かました。その後に、乗務員に逆ギレして、仕事が失敗したら責任を取ってもらえるのかと詰め寄りはじめた。仕事への情熱はアッパレでしたが、さすがにやりすぎだと思い、自分も仲裁に入ったんです。最終的にサラリーマンはリモート会議をやめたのですが、目的地に着くまで騒ぎは続きました」
悪態を付いた男性には、小林さんが後日、毅然とした対応を取った。
「リモート会議に熱中するあまり、サラリーマンはご丁寧にも自分の名字や会社の名前をはじめ、取引先との情報までしっかり漏洩していた。そこで、問題の会社に連絡して、社員がグリーン車でリモート会議し、騒動を起こしたことを報告したんです。すると、サラリーマンの上司だという方から、詳しく話を聞きたいというメールが届いた。自分は、車内で起きたことを克明に報告してあげました。後日、連絡をくれた上司から謝罪と厳重注意するというメールが届きました。チクりを入れておいてなんですが、はじめに注意された時に大人しくリモート会議をやめておけばよかったのにと思いましたね」
ちなみに、東海道・山陽新幹線には、ビジネスパーソン向けの「S Work車両」が用意されている。「Webミーティングや通話は、まわりのお客様へご配慮のうえ、座席でもご利用いただけます」というサービスも実施中だ。どうしても新幹線でリモート会議をしたい場合は、ビジネス専用車両を選んだほうが賢明である。
<TEXT/高橋マナブ>
【高橋マナブ】
1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている

