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決勝チケットは524万円…開幕直前なのに冷え切る米W杯、現地ニューヨークが「しらけムード」の異常事態

決勝チケットは524万円…開幕直前なのに冷え切る米W杯、現地ニューヨークが「しらけムード」の異常事態

◆ワールドカップは招かざる客

特別直通列車が運行される時間帯は、通常のダイヤによる列車運行はストップすることから、一般住民の反発も予想され、試合日の鉄道網は混乱しそうだ。

この話だけでも「ワールドカップは招かざる客」と思っているニューヨーク市民が少なくないことが理解できるだろう。

共催国の中で最もサッカー熱が高いメキシコも思いは複雑だ。1970年と86年に単独で開催した経験があり、今回は開幕試合がメキシコシティで開かれるものの、市民は陽気に待ち望むことができないでいる。

第1次政権時を含めトランプ政権は移民や不法薬物問題など何かとかこつけて隣国メキシコをいじめてきた。メキシコ産の農作物がアメリカ人の食を支えているにもかかわらず重い関税をかけ、メキシコの経済を揺さぶっている。

以前、別の取材で世話になったメキシコのプロサッカー関係者は「トランプに花を持たせるような大会になるのはごめんだ」と話してはばからない。
戦争状態にあるイランの代表選手団のトレーニングキャンプ地について、トランプ政権は米国内に置くことを拒否した。これに代わってメキシコがイラン代表選手団を受け入れ、アメリカ・サンディエゴの隣接都市ティファナをキャンプ地とすることを決めた。開幕直前になってもスポーツの祭典に政治を持ち込むトランプ政権に、サッカーを愛して止まないメキシコ国民の不満は一段と高まっている。

FIFAは決勝戦のハーフタイムに、アメリカンフットボールの試合のような「ハーフタイムショー」を実施することを決めた。マドンナやシャキーラ、BTSという超豪華歌手が出演予定だが、メキシコをはじめとするラテンアメリカやヨーロッパのサッカーファンからすれば、タレントのショーなどサッカーには「邪魔者」だ。メキシコの市民からは「開いた口がふさがらない」との嘆き節が聞こえる。<文/谷中太郎>

【谷中太郎】
ニューヨークを拠点に活動するフリージャーナリスト。業界紙、地方紙、全国紙、テレビ、雑誌を渡り歩いたたたき上げ。専門は経済だが、事件・事故、政治、行政、スポーツ、文化芸能など守備範囲は幅広い。
配信元: 日刊SPA!

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