紫陽花を豪華に
ここからは、紫陽花と同じ時季に見ごろを迎える「スモークツリー」と複数の花器を使って、さまざまに変化を楽しむ花あしらいをご紹介します。
まずは、紫陽花と白、ピンクのスモークツリーだけで幻想的な雰囲気に。
紫陽花もスモークツリーも1本にいくつもの枝が付いていますので、小分けにすると飾りやすく、なおかつボリューム感も活かせます。

さらに、白いスモークツリーを加え、先ほど使用した姫リョウブも添えました。
全体が霧に包まれたような、奥行きのある景色が生まれます。

最後は「フトイ」を加えて、よりドラマティックに。
雨雲のかかった紫陽花の咲く庭に、雨が降り注ぐ──。そんな梅雨ならではの景色を表現した花あしらいです。

「紫陽花」の基本情報
□出回り時期:通年(最盛期は 6 月~9 月上旬)
□香り:なし
□学名:Hydrangea macrophylla
□分類:アジサイ科 アジサイ属
□英名:Hydrangea
□原産地:日本 など
□花ことば:家族、団らん など
※今回、アジサイの「花」と呼んでいる部分は、ガクが変化した「装飾花」を指します。本来の花は装飾花の中心にある「真花」です。蕾は粒状で、開花するとごく小さな花を咲かせます。装飾花に比べて目立ちませんが、紫陽花ならではの繊細な魅力のひとつです。
花毎でご紹介している紫陽花のお話
・二十四節気の花絵 第五十七話 芒種の花絵「額紫陽花」
・二十四節気の花あしらい 第十三話 芒種の花あしらい「アジサイ」

新井光史
神戸生まれ。花の生産者としてブラジルへ移住。その後、サンパウロの花屋で働いた経験から、花で表現することの喜びに目覚める。 2008年ジャパンカップ・フラワーデザイン競技会にて優勝、内閣総理大臣賞を受賞し日本一に輝く。2020年Flower Art Awardに保屋松千亜紀(第一園芸)とペアで出場しグランプリを獲得、フランス「アート・フローラル国際コンクール」日本代表となる。2022年FLOWERARTIST EXTENSIONで村上功悦(第一園芸)とペアで出場しグランプリ獲得。2025年3月に行われたFlower Art Award2025でも川口太聞(第一園芸)とペアで出場しグランプリを獲得した。 コンペティションのみならず、ウェディングやパーティ装飾、オーダーメイドアレンジメントのご依頼や各種イベントに招致される機会も多く、国内外におけるデモンストレーションやワークショップなど、日本を代表するフラワーデザイナーの一人として、幅広く活動している。 著書に『The Eternal Flower』(StichtingKunstboek)、『花の辞典』『花の本』(雷鳥社)『季節の言葉を表現するフラワーデザイン』(誠文堂新光社)などがある。
Text・Photo 第一園芸 花毎 クリエイティブディレクター 石川恵子
