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「就活なんてチョロい」中堅大から大手マスコミ5社内定。AIに自己分析から面接の台本まで丸投げした22歳の告白

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◆新卒担当の8割近くが「AI書類」を感知

就職活動
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 では、迎え撃つ企業側は現状をどう捉えているのか。AIの利用実態を調査している株式会社SHIFT AIの橋本佳介氏は、驚くべき調査結果を提示する。

「応募者がAIで書類を作っていると感じる採用担当者は新卒担当で8割近く。一晩で20社分のエントリーシートを出した、企業ごとに志望動機をAIで書き分けたという話も数えきれないほど聞きます。AIで作成された可能性が高い書類を理由に選考を落とした経験は、新卒担当の6割を超えます」

 採用にAIを活用している企業も全体の5割超に達し、応募者がAIで書き、人事がAIで読む”AI対AI”の選考が日常になりつつあるというのだ。

 また問題は書類の量産だけではない。「文章が整いすぎていて、どの候補者も同じ完成度に見える」と答えた中途採用担当は6割近くにのぼる。AIで書類の質が底上げされた結果、書類選考で候補者を絞ること自体が難しくなっているのという。そこへ、さらに”悪知恵”が加わる。

「具体的な数字を出さずに裏が取れない実績文をAIに作らせるケースも多数報告されています。近年増えているのは、オンライン面接でのカンニング行為。面接中に画面外で質問を入力してAIに回答を作らせる”AI耳打ち”です。こうした状況を踏まえると、AIで誰でも一定の完成度の書類が書ける以上、書類選考で候補者を絞ることにはもう限界があります。だからこそ、書類段階でのAI活用は大前提とし、直接会って本人の力を測る設計に変えるべきです」

 採用選考でのAI活用に明確なルールがある企業は1割5分にも届かない。現場の人事個人の判断に丸投げされているのが実態で、まさにやりたい放題だ。

 ただ一方で、橋本氏は「AI禁止」路線には否定的な意見も示す。

「AIを使って何を解いたかを自分の言葉で語れる人が、採用市場で際立つ存在になっています。大事なのは、AIを使ったかどうかではなく『どう使ったか』を聞く選考プロセスへの再設計です。AIで書いた書類を見破ることに血眼になるより、AIを使いこなせる人材を採ることのほうが、企業にとってはるかに合理的。実際、書類選考を縮小してカジュアル面談を増やした企業はすでに2割にのぼります。今、採用というゲームのルールは大きな転換点を迎えているのです」

 AI就活が常態化した現場で、企業も学生もAIを使い続ける。対応策が定まらないまま、”使いこなす力”を巡る争いは今後も激化していく気配はなさそうだ。

SHIFT AI 執行役員 CHRO
橋本佳介氏
大学卒業後、外資系コンサルティングファームに入社。人事業務を担当し、採用・育成に携わる。その後、法人向けAI導入支援を手掛けるSHIFT AIに転職。人事・採用領域のAI活用推進を担う

取材・文/桜井カズキ

配信元: 日刊SPA!

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