不仲でも避けては通れない、親の介護という「プロジェクト」
過去を悔やんでも時間は戻りません。キヨコさんがシゲルさんに感情的にぶつかってしまうのは、「一人で抱え込む不安」の裏返しかもしれません。
兄妹仲、親子仲がよいに越したことはありませんが、さまざまな事情で折り合いが悪い家庭も多く存在します。しかし、いざ親の介護に直面したとき、介護の件だけでも協力関係を築けないとお互いが苦しく、何より当の本人に不利益が生じてしまいます。
介護は終わりが見えない長距離走です。「不仲だから」と対話を避けるのではなく、感情はいったん横に置いておき、「親の介護というプロジェクトを共同経営するビジネスパートナー」と割り切って考えることも大切かもしれません。
お金の現状と介護プランを事務的・論理的に共有し、報告・連絡・相談を徹底する。一見するとドライと思える割り切りこそが、親にとって、そして介護者にとっての最善策を見つける鍵になるのではないでしょうか。
山﨑 裕佳子
FP事務所MIRAI
代表
