◆警察が現れてテンパった中年ヤンキーが暴走
食堂の出入り口付近では、他の宿泊者たちがコウさんに熱い視線を送りつつ、見守っていたという。男とホテルスタッフ、そしてコウさんが押し問答をしているうちに、40分ほどが経過した。すると突然パトカーのサイレンが外から聞こえてきたのだ。
「後から話を聞いたのですが、男が怒鳴り散らかしている間に、宿泊者のひとりが警察に通報してくれていたみたいです」
体格のいい警察官2人が、その男の前に立ちはだかり、「あんた、こんな時間に何してるの」と問い詰めたという。
警察の登場にテンパッたのか、男は最後の悪あがき。食堂のテーブルにあった調味料類を片っ端から地面に投げ落としたのだ。
「これでも器物損壊にあたる行為になるらしく、警察はすぐに男を取り押さえ、パトカーに連行していきました。男が帰った後は、宿泊者の方たちから『よくやってくれました!』と言っていただき、謎の連帯感が生まれていましたね(笑)」
後日コウさんが警察から事情を聞いたところ、その男は以前にも泥酔状態のまま深夜のカラオケ店で暴れ、警察沙汰になったことがあったという。余談だが暴力団関係者ではなかったことも判明した。
――酒は時に人の厄介な部分を引き出すこともある。しかし、中高年になってからも人に迷惑をかけるような“イタい飲み方”だけはしないようにしたいものだ。
<取材・文/瑠璃光丸凪(A4studio)>
【瑠璃光丸凪】
編集プロダクションA4studio(エーヨンスタジオ)所属のライター。興味のあるジャンルは、アングラ・音楽・ファッションなどサブカルチャー全般と、ジェンダー問題、政治経済問題について。趣味はレコード集め。

