占い師として一世を風靡した細木数子に注目が集まる一方で、その“黒い噂”や裏社会とのつながりも話題になっています。
そもそも占い自体が悪徳商法と紙一重のビジネスであることを、元占い師で『占い師ぶっちゃけ話 元プロが明かす業界の黒い実態』(清談社Publico刊)の著者であるまねまね氏も指摘しています。
今回は、今まで依存症者のさまざまな相談に乗ってきたまねまね氏から、業界にはびこる黒い実態や、占いをやめられない理由、占い師が“闇落ち”していく理由について伺いました。(前後編/後編を読む)

◆占い師が「占いを疑うようになった」きっかけ
ーーまねまね氏がベテラン占い師から占い懐疑派になった経緯を教えてください。もともと、占いはお好きだったのでしょうか。まねまね氏:元々祖母が占い師だったため、子どもの頃から占いが身近にある環境で育ちました。しかし、占いは嫌いで一切信じていませんでした。
20代のうちは演劇に打ち込んだのですが、まったく芽が出ず。30歳を迎えて転職を考えたとき、消去法のような形で占い師の道を歩み始めました。
ーーあえて嫌いだった占いの道へ。プロになってからは順調だったのでしょうか。
まねまね氏:当時はお金がなかったので、祖母が遺してくれた占いの専門書を片っ端から読み、劇団の打ち上げや飲み会の席などで無料で鑑定を続けた後、プロとして料金をいただくようになりました。
ーー地道にキャリアを築いていかれたのですね。活動を続けられる中で、何か心境の変化があったのですか?
まねまね氏:プロになって5年目に起こしたミスがきっかけでした。AさんとBさんの鑑定文を、それぞれ逆に渡してしまったんです。
それなのに、二人とも「当たっている」と言う。
「占いは統計学」という言説を信じていた私は、強烈な違和感を抱きました。占いが統計学に基づいていたら、二人が当たったと感じるはずがないのです。
◆「占いは統計学」ではない
ーーその違和感が、占いを疑う決定打になったと。まねまね氏:違和感を払拭するために調べていく中で、ある科学的アプローチの本に出会いました。そこには「運というのは方位や生年月日で決まるのではない。運が悪い人は視野が狭くなっており、運がいい人は視野が広いのだ」ということが書かれていたんです。
そこで初めて「占いは相談者が自分から当たりに行っている」のだと気づきました。
ーー「占いは統計学」は占いのキラーフレーズとも言えると思うのですが、根拠はないのでしょうか。
まねまね氏:占いの矛盾点の象徴的な存在が、一卵性の双子です。遺伝子がほぼ一緒。生年月日も一緒なので、占いでいう星も一緒ということになります。
星が一緒なら、双子は同じ運命をたどるはずですが、そんなことはないですよね。
ーー確かに、双子でまったく同じ人生を送る人はいませんね。
まねまね氏:占いはあくまでも経験値ですし、流派によっては「占いは統計学ではない」とわざわざ教えているところもあるくらいです。
私自身、占い師でしたので矛盾に気づいてからもすぐには占いを否定する側にはなれませんでした。
紆余曲折しましたが、コロナ以降は10年の占い師人生の幕を閉じ、「占い依存者の救済活動」を行っています。

