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「3年間なにも言われなかったからセーフ」…無申告・副業年収150万円の38歳男性の勘違い。“4年後”、税務署にあえて『数年間泳がせられた』末路【税理士が解説】

「3年間なにも言われなかったからセーフ」…無申告・副業年収150万円の38歳男性の勘違い。“4年後”、税務署にあえて『数年間泳がせられた』末路【税理士が解説】

税務調査は「過去3年」とは限らない…法律が定める遡及期間

調査官による確認作業は、徐々に過去の取引へとさかのぼりはじめました。さまざまな事実が明るみに出るなか、調査官は3年よりも前の古い資料の提示まで要求してきたのです。Bさんはこれに驚きました。お尋ねが届いたころにネットで調べたところ、税務調査で調べられるのは、過去3年間だけだと書いてあったからです。

実は、税務調査において対象期間が必ず3年で終わるとは限りません。状況によっては3年ではなく、5年、あるいは7年と過去へ遡及して調査が行われるケースがあります。今回のBさんのように、調査の過程で問題が発覚し、かつその問題が継続的な取引に起因している場合などは、5年前までさかのぼって調査を受けることになる可能性があります。

ここで、国税通則法第70条の規定を確認してみましょう。

次の各号に掲げる更正決定等は、当該各号に定める期限又は日から5年(第2号に規定する課税標準申告書の提出を要する国税で当該申告書の提出があつたものに係る賦課決定(納付すべき税額を減少させるものを除く。)については、3年)を経過した日以後においては、することができない。


一 更正又は決定 その更正又は決定に係る国税の法定申告期限(還付請求申告書に係る更正については当該申告書を提出した日とし、還付請求申告書の提出がない場合にする決定又はその決定後にする更正については政令で定める日とする。)

二 課税標準申告書の提出を要する国税に係る賦課決定 当該申告書の提出期限

三 課税標準申告書の提出を要しない賦課課税方式による国税に係る賦課決定 その納税義務の成立の日

※引用:国税通則法70条

このように、法律の原則として5年までは過去にさかのぼって課税することが可能と定められています。これは追加の納税を求める場合だけでなく、税金が戻ってくる還付の場合も同様の扱いとなるのです。したがって、「3年で終わる」という認識は絶対的なルールではありません。調査の具体的な内容や性質によって、5年分の不備を追及される実務が存在するのです。

意図的な隠蔽は最長7年…無申告に「逃げ切り」はない

税務調査の遡及には、さらに続きがあります。5年にとどまらず、最長で7年までさかのぼるケースも存在するのです。そこまで長期の遡及が行われるのは、わかりやすく表現すれば「悪質」と判断された場合となります。税務調査を進めるなかで重大な問題が発覚し、それが単なるうっかりミスではなく、意図的に隠蔽されていたとみなされた場合などがこれに該当します。

同じく国税通則法第70条続きをみていきましょう。

5 次の各号に掲げる更正決定等は、第1項又は前2項の規定にかかわらず、第1項各号に掲げる更正決定等の区分に応じ、同項各号に定める期限又は日から7年を経過する日まで、することができる。

一 偽りその他不正の行為によりその全部若しくは一部の税額を免れ、又はその全部若しくは一部の税額の還付を受けた国税(当該国税に係る加算税及び過怠税を含む。)についての更正決定等

二 偽りその他不正の行為により当該課税期間において生じた純損失等の金額が過大にあるものとする納税申告書を提出していた場合における当該申告書に記載された当該純損失等の金額(当該金額に関し更正があつた場合には、当該更正後の金額)についての更正(第2項又は第3項の規定の適用を受ける法人税に係る純損失等の金額に係るものを除く。)

このように、不正が認められた場合には、法律に基づき7年前までさかのぼって更正や決定ができる仕組みになっています。

話をBさんの調査に戻しましょう。Bさんは正直にネット物販の売上漏れがあったことを認めました。しかし、取引が長年にわたり継続していたため、しっかりと過去5年分にさかのぼって課税される結果となったのです。これにより、本来であれば期日どおり申告していれば支払う必要のなかった「無申告加算税」や「延滞税」といった重いペナルティが本税に合わせて課され、すべてをまとめて納付しなければならなくなりました。

税務署が怪しい口座や無申告者について、数年間にわたり泳がせているケースは少なくありません。それを「数年間放置されているからバレていない」「3年経ったからもう大丈夫だ」と勘違いするのは大間違いです。何年も経過したのちに突然調査が入ることは十分にあり得ます。正しく申告を行うことが、なにより大切です。

木戸 真智子

税理士事務所エールパートナー

税理士/行政書士/ファイナンシャルプランナー

提供元

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