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ロブロにスパイス、野生カカオまで。デンマークの”美味しいサステナブル”をのぞいてきました

ロブロにスパイス、野生カカオまで。デンマークの”美味しいサステナブル”をのぞいてきました

Oialla(オイアラ社)

Rasmus Bo Bojesen ラスムス・ボー・ボイセン社長

「オイアラ」社は、ボリビアの限られた地域で採れる“野生のカカオ”を使ったチョコレートを手がけるブランドです。

マスターショコラティエのラスムス氏は、三ツ星レストラン「トロワグロ」やショコラトリー「ベルナシオン」で経験を積み、日本では懐石料理も学んだ経歴を持つ料理人。
確かな技術と感性をもとに、唯一無二のチョコレートを生み出しています。

2010年の創業当時は、ビーン・トゥ・バーやシングルオリジンチョコレートはまだ一般的ではありませんでした。
ラスムス氏は、自らが納得できるオーガニックチョコレートを作るため、理想のカカオを求めて世界中を探し続けたといいます。

野生のカカオとは何か

Q.野生のカカオと栽培カカオの違いは?
A. 栽培カカオは農薬などの影響もあり、実が締まり苦味が出やすい傾向があります。

一方、自然の中で育つ野生のカカオはそうした要因がなく、よりナチュラルでピュアなフレーバーを感じることができます。

効率よりも味を選ぶ理由

Q.野生のカカオは収量が不安定では?
A. たしかに効率はよくありません。

一般的な栽培カカオが約2.5cmほどの大きさなのに対し、野生のカカオはその半分ほど。
しかも収穫から加工まですべて手作業です。

そのため生産量は通常より約60%も少なくなります。
ですが――味はその分、60%以上良いと感じています(笑)。

ボリビア産カカオへのこだわり

Q.ボリビアの野生カカオの魅力と、他産地の可能性は?
A. 私たちが使用しているカカオは、アンデス山脈からアマゾン川へと流れる水系の中にある、ごく限られた島でしか採れないものです。

いわば“混ざりもののない原種”であり、極めて純度の高いカカオです。

通常、カカオ100%のチョコレートは苦味やえぐみが出やすいため砂糖を加えますが、このカカオはそのままで美味しい。
高品質なオーガニックカカオだからこそ可能な味わいです。

そのため、砂糖を控えたい方にも、純粋なカカオの風味を楽しんでいただけます。

現在のところボリビア以外のカカオでチョコレートを作る予定はありません。
ただし、この貴重なカカオの魅力を最大限に活かした派生商品は、今後展開していく予定です。

試食で感じた“野生カカオの力”

実際にカカオ100%のチョコレートを試食させていただきましたが、これまでの“100%チョコレート”のイメージを覆すものでした。

驚くほどなめらかな口どけ。
一般的に感じる強い苦味や粉っぽさはほとんどなく、むしろシルクのように舌の上でほどけていきます。

パッケージを少し開けただけで、閉じ込められていた香りが一気に立ち上がり、空気が変わる感覚。

味わいは、成熟した赤ワインを思わせる酸味と奥行き。
芳醇な香りと長い余韻に、思わず浸ってしまいます。

体にすっと染み込み、内側からエネルギーが満ちてくるような感覚――
まさに“自然の力”をいただいているような体験でした。

72%のチョコレートも試食しましたが、100%と変わらぬなめらかさを持ちながら、
わずかに加えられたミルクと砂糖によって、ココアのようなやさしくほっとする味わいに仕上がっていました。


さらに、チョコレートを使ったマジパンボールも。

丁寧に挽いたアーモンドで作るしっとりとしたマジパンを、レモンやオレンジ、ラズベリー風味のチョコレートでコーティングしたものです。

ラズベリーとオレンジをいただきましたが、どちらも甘さは控えめ。
特にオレンジは、香料ではない自然な柑橘の香りが余韻としてふわりと鼻に抜け、非常に繊細な印象でした。

3社の社長は皆さんとてもフランクで、私の拙い英語にも丁寧に耳を傾けてくださいました。
共通して感じたのは、「本当に良いもの、美味しいものを届けたい」という強い情熱です。

また今回の取材では、『ロブロの教科書』を著された、くらもとさちこさん https://www.kuramoto.dk/が通訳としてご協力くださり、各社とのコミュニケーションを深めることができました。
この場を借りて、心より感謝申し上げます。

パンに挟む具材としても活躍しそうな、プラントベースの代替肉を手がける「Organic Plant Protein(オーガニックプラントプロテイン)」社。

デンマークは気候的に大豆の栽培が難しいため、えんどう豆やそら豆を原料としたグルテンフリーの商品を展開しています。
大豆アレルギーのある方でも安心して取り入れられるのが特徴です。

実際に試してみると、ほどよい弾力としっかりした歯応えがあり、言われなければお肉と思ってしまうほどの完成度。

さらに、この乾燥タイプの製品はミキサーで細かく砕き、ひき肉に混ぜるなど、用途の幅も広いそうです。

「SWEET INTENTIONS」社の『HEY YUM!』は、オーガニック原料を使用したフルーツグミ。

鮮やかでポップなパッケージは目を引き、お子さんも思わず手に取りたくなるようなデザインです。

中でもヴィーガン対応の商品は、ゼラチンの代わりにペクチンを使用。
やわらかくソフトな食感で、軽やかに楽しめるグミでした。

「NORTHERN GREENS」は、オーガニックハーブを細かく刻み、ビネガーと海塩を合わせた液体調味料を展開するブランド。

フレッシュハーブは保存が難しいものですが、こちらは常温保存が可能で、長く使えるのが魅力です。

試食したリキッドガーリックをグリルチキンにかけてみると、
すりおろした生のにんにくのようなマイルドさに、ビネガーの軽やかな酸味が加わり、さっぱりとした後味に仕上がりました。

「OSTERBERG FOOD SERVICE」社のドリンクは、100%オーガニック。
甘味にはフルーツのみを使用しています。

エルダーフラワードリンクをいただきましたが、
ライチのようなやさしく華やかな風味で、とても好みの味わいでした。

オーガニック先進国・デンマーク。

今回の取材を通して、環境や健康への配慮だけでなく、
「美味しさ」と「品質」をしっかりと両立させていることを実感しました。

日本でも、こうしたデンマークの食品がもっと身近に手に取れるようになると嬉しい――
そんな思いを抱いた、充実の2日間でした。

配信元: パンめぐ

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