アメリカ国防総省とマリ、アドレスが似すぎな件
ちなみに、イギリスは2023年にもメールの送信ミスを起こしている。このときは、アメリカ国防総省に送るはずのメールを、アフリカの国・マリに送信してしまった。
アメリカ国防総省のアドレスの末尾は、military(軍事)の略で「.mil」だったのだが、マリの国別ドメインは「.ml」なので、打ち間違えたのである。
[図表]「アメリカ国防総省」と「マリ」のアドレスの末尾 出典:『世界を変えた「凡ミス」図鑑』(三笠書房)より抜粋
なお、これはイギリスによる失敗だが、アメリカ側はさらに深刻で、長年、国防総省宛てのメールが、ドメインミスでマリに届き続けていたという。恐ろしすぎる。
余談だが、メールの送信ミスを防ぐ意外と有効な手段は、コピー&ペーストだと思う。よく「情報のコピペはダメ!」などといわれるが、人名やメールアドレスは公式情報をコピペするに限る。
ここでいう公式情報とは、宛先となる個人・法人のウェブサイトや、先方から送られてきたメールの署名欄のことだ。これなら、先方が自ら出している情報なので、たとえ間違っていてもこちらは相手方の見解を尊重しただけ、ということになる。
特に、人名は間違うとムッとされやすい。それでいて、ほかのデータと結びつきにくい情報なので、誤るリスクが高いとされている。「ほかのデータ」というのは、たとえば出身地や職業のことだ。
また、取引先の担当者名は思い出せなくても、その人が属する会社や顔はするっと出てくる。そうした現象を、「ベイカー・ベイカー・パラドックス」という。これは、パン屋(ベイカー)なのは思い出せるけれど、名字がベイカーなのは思い出せないという、ある種のシャレから名づけられた。
こんなこともあるので、メールに限らず公に情報を出すときは、面倒でも都度公式情報を確認する癖をつけておくと、やらかす回数が減る。私自身、この方法で何度も事なきを得ているので、一度試してみてほしい。
■明日からの教訓
メールアドレスの入力には細心の注意を
近藤 仁美
クイズ作家
