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ただの挨拶が「人生最後の恋」に…コンビニの接客を“好意”と勘違い、24時間つきまとう“老人ストーカー”の恐怖

ただの挨拶が「人生最後の恋」に…コンビニの接客を“好意”と勘違い、24時間つきまとう“老人ストーカー”の恐怖

◆老人ストーカーの被害者は20代に多い!?

老人ストーカー
彼らは若い女性の接客を好意と勘違いし、拒まれても高揚感を得てストーカー行為がやめられない ※写真はイメージです(画像生成にAIを利用しています)
 老人ストーカーの不可解なメンタリティを、前出の越智氏が解説する。

「実は、老人ストーカーの被害者は20代の女性が多い。行きつけの喫茶店やコンビニで女性店員とちょっと言葉を交わしただけなのに、『自分だけに声をかけている』『オレに気がある』と、認知の歪みから都合よく考える。リタイアした高齢男性は社会的影響力を失い、自分を『いてもいなくても同じ』と考えがち。相手の女性に拒まれてもストーカーをやめないのは、『自分が相手に影響力を及ぼしている』と受け取り、むしろ高揚感を得ているからです」

 ストーカーが高齢者だからと、甘く見てはいけない。

「加害者が現役世代なら昼間は仕事があるので、被害者は日中に安心できる。ところが、シニアは暇もカネもあるので昼夜を問わずつきまとうので、被害者は片時も心が休まらない。また、高齢ゆえに『人生最後の恋』と考える老人ストーカーは非常に多く、『最後』だからこそ全資源を投入する。被害者にすれば、全力でストーカーされているに等しい。“無敵の人”たるゆえんです」

 寺田未来さん(仮名・22歳)は、3年前、アルバイトしていたコンビニの常連客がストーカーになったという。

「70代半ばくらいのお客様が毎日、朝食を買いに来ていたので、自然と挨拶を交わすようになりました。1か月後くらいからレジで『頑張ってるね』とコーヒーやお菓子をプレゼントしてくるようになり、1週間ほど断り続けていたら、『なぜ、(オレの気持ちが)わからないんだ!』と大声で怒り始めたんです」

 客は出禁、寺田さんはバイト先を替えたのだが……。

「大学でダンスをやっていたので、TikTokなどのSNSにショート動画を投稿していたのですが、熱心なコメントやいいね!がつくようになって、初めは喜んでいたんです。でも、ある日、大学の友達と飲んでる写真をアップしたら、即座に『そんな若造のどこがいいんだ!』とコメントが来て、コンビニのストーカー客だと直感しました。それ以降、いつどこから見られているか常に不安で、メンタルに不調をきたして、引っ越しを余儀なくされました」

 SNS全盛の現代ネット社会では、ストーカーが相手女性の誹謗中傷を拡散したり、事実無根の書き込みが半永久的に残るデジタルタトゥーになるなど、リアル以外にもリスクが増大している。

「一般に高齢者はネットに疎いが、『人生最後の恋』に全力を注ぐ老人ストーカーはネットの勉強を一生懸命やって、扱えるようになってしまう。被害者のアカウントを探し出し、たとえ現実社会で制止されても、ネット上でストーカーを続けるのです」

 日本の高齢者人口がピークを迎える’43年まで、老人ストーカーは増え続けるだろう。

法政大学教授
越智啓太
犯罪心理学者。臨床心理士。警視庁科学捜査研究所などを経て現職。専門はプロファイリングなど。ストーカーの危険性に精通する

<取材・撮影/山本和幸、取材・文/齊藤武宏>

配信元: 日刊SPA!

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