◆外国人が思う日本のコンビニの魅力とは?

「どこにでもあるし、価格もそこまで高くない。それに、新商品がどんどん出てくる」
さらに、オーストラリアのコンビニとの違いも大きいという。
「オーストラリアのコンビニは値段が高いし、商品の種類も少ない。店員もそっけないんだ。でも日本は違う」
丁寧な接客、安定したクオリティ、そしてカフェレベルだという「セブンカフェ」にも賞賛の声を上げた。
マーカスさんがコンビニに感じたのは「おいしさ」だけではない。
「雑誌もコミックもあるし、ATMもあるし、印刷機もある。支払いも配送もできる。なんでもできるのがすごい」
日本語で多種多様なコンビニ業務をこなす外国人スタッフが多いことも印象的だったという。
こうした機能性の高さと均一な品質。それらが、彼が感じている日本の日常のクオリティの高さを支えている。
◆「最高、大好き、Yummy(おいしい)」に尽きる

「最高。大好き。Yummy!(おいしい)」
観光地よりも記憶に残る場所がある。それがコンビニだとしたら、日本という国はやっぱりちょっとおもしろい。
一方で、彼が暮らすオーストラリアにもセブンイレブンは存在する。
日本のセブン&アイ・ホールディングスがオーストラリア事業を買収したことで、「日本のような商品展開になるのでは」という期待もあった。
しかし現状は、おにぎりやたまごロール、日本風の菓子パンが数種類並ぶ程度にとどまっており、品揃えの幅や商品の完成度という点では、日本の店舗とはまだ大きな差がある。
さらに、立地の違いも大きい。郊外ではガソリンスタンドに併設された店舗が多く、日本のように「ちょっとおやつを買いに行く場所」というよりは、移動の途中で立ち寄る補給ポイントに近い存在だ。
同じ「セブンイレブン」という看板を掲げていても、その役割や体験は日本とは異なる。
だからこそマーカスさんにとって、日本のコンビニは「食べる」「買う」といった機能を超えて、日常そのものの質を形づくる場所として記憶に刻まれているのだろう。
<取材・文/服部暁美(海外書き人クラブ/オーストラリア在住ライター>
【服部暁美(海外書き人クラブ)】
オーストラリア・シドニー在住。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。

