50代のエリートが再就職を成功させるには
第一に、「〇〇大学卒」「〇〇社で部長だった」という肩書きそのものではなく、その経験を通じて培った力を語ることです。マネジメント経験、若手の育成力、課題解決力といったスキルを、新しい職場でどう活かせるのかという具体的な言葉に「翻訳」して伝えると、相手にも価値が届きやすくなります。
第二に、「前職と同水準の年収」「同等の役職」へのこだわりと、自身の市場価値を冷静に秤にかけることです。そのうえで、収入、やりがい、居場所のうち、自分が本当に優先したいものは何か。その順位を整理するだけで、選べる仕事の幅は大きく広がります。
第三に、これまでの実績を伝えつつも、年下の上司や新しいツールに対して「一から学ぶ姿勢」「柔軟に協調する姿勢」を、面接の場ではっきりと示すことです。企業が抱きがちな懸念を、自ら和らげる効果があります。
第四に、視野を広げることです。人手不足に悩む地方の優良企業や中小企業のなかには、大企業で培った組織づくりやガバナンスの知見を強く求めているケースがあります。これまで目を向けてこなかった場所に、活躍の可能性が眠っているかもしれません。
学歴も過去の実績も、確かに価値ある資産です。ただ、それは「しがみつく対象」ではなく、「次の場所で活かすための要素」と考えられないでしょうか。
人生後半戦で大切なのは、過去の栄光にとらわれず、自分が納得して過ごせる居場所をどう確保していくかです。佐藤さんがそのことに気づいたときが、本当の意味での再スタートとなるでしょう。
松田聡子
CFP®
