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鳥貴族、串カツ田中、ワタミが好調の一方で、資金繰りに苦しむ「居酒屋企業」も。「専門領域から外れた事業」に進出する是非

鳥貴族、串カツ田中、ワタミが好調の一方で、資金繰りに苦しむ「居酒屋企業」も。「専門領域から外れた事業」に進出する是非

◆異業種で苦戦し、泣きっ面に蜂状態

多くの居酒屋企業が好調な裏で、もちろん苦戦する企業もあります。「昭和食堂」や「えびすや」などを展開する海帆が一例だ。

海帆は取引先に対する債務約1億900万円に対して名古屋地方裁判所から差押命令を受けたほか、社会保険料の滞納で日本年金機構からも資産の差押を受けていたことが明らかになりました。恒常的な赤字に陥っており、営業キャッシュフローもマイナスの状態が継続しております。つまり、資金調達によって企業の存続を図っているのです。

飲食事業でも苦戦をしているものの、損失が大きいのは再生可能エネルギー事業とメディカル事業。海帆はコロナ禍による居酒屋市場の縮小を受け、太陽光発電やバイオマス発電を柱とする新規事業を開始。2024年8月にはM&Aによって美容クリニックの集客・経営支援を手がけるメディカル事業に手を出します。しかし、これらともに利益が出ていません。海帆は資金繰りにも窮しており、特に苦戦している側と言えるでしょう。

◆リスクのある食材をウリにする難しさ

ゼネラル・オイスターも苦戦を強いられます。ゼネラル・オイスターは「エイス シー オイスターバー」などのブランドで牡蠣にこだわった店を展開する企業です。2026年3月期は1億円近い営業赤字を出しました。

同社も2024年1月から再生可能エネルギー事業を開始しました。新ビジネスは主力を誇る店舗事業よりも利益率は高く、業績に寄与しているのは間違いありません。しかし、ゼネラル・オイスターはオイスターバーの運営、牡蠣の卸売、食材の加工などを手がけており、牡蠣と食を軸としたビジネスモデルを得意としています。再生可能エネルギー事業は専門領域から外れており、主力を誇る食を取り扱う事業への経営資源の集中を妨げているようにも見えます。

ただし、2025年初頭から夏場にかけ、ノロウイルスが蔓延。安全基準を満たした牡蠣の調達ができず、店舗事業や卸売事業で機会損失が見られる状態です。牡蠣に依存しすぎるリスクもあるのです。選択と集中か、リスク分散か。中期的に確かな答えが出るのではないでしょうか。

<TEXT/不破聡>

【不破聡】
フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
配信元: 日刊SPA!

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