「NISA貧乏って意味わからんな(笑)」ランチ代を節約し、投資に勤しむZ世代部下を鼻で笑う53歳部長だが…実は自分は〈保険貧乏〉。「小遣い4万円で掛け金月7万円、俺も同じ穴のムジナ」と失笑

「NISA貧乏って意味わからんな(笑)」ランチ代を節約し、投資に勤しむZ世代部下を鼻で笑う53歳部長だが…実は自分は〈保険貧乏〉。「小遣い4万円で掛け金月7万円、俺も同じ穴のムジナ」と失笑

アフラックのお得意様…不安を感じやすい日本人

ガン保険で有名な米国の保険会社アフラックが、売り上げの半分以上を日本で稼ぎ出しているのは有名な話です。また、フランスに本社を置き、世界50ヵ国以上で事業を展開するアクサ生命も、売り上げの6%程度を日本が占めています。日本は世界の保険会社にとって、お得意様なのです。

一方で、日本の公的保険制度は、WHO(世界保健機関)などから「他国と比較しても非常に優れたセーフティネット」だとして高い評価を受けています。にもかかわらず、なぜ多くの日本人は民間保険に積極的に加入するのでしょうか。

その理由のひとつに、「不安遺伝子」の存在があるといわれています。はるか昔から自然災害の絶えない日本列島に住む祖先から受け継いだこの遺伝子は、欧米人などと比べて日本人が持つ割合が突出して高く、これが将来のリスクに敏感になりやすくさせているそうです。

加えて、現代では保険会社や代理店が、この不安感を巧みにマーケティングに利用しています。たとえば、「日本人の二人に一人はガンに罹る」と不安を煽ったうえで、「保険に助けられた」と安心を提示する広告が典型例です。

いまや、保険を勧めるのは保険会社の営業だけではありません。銀行やカード会社などの金融機関はもとより、家電量販店や自動車販売店まで代理店となり、いたるところで無料のFP相談が紹介され、そこで保険の必要性が語られます。さらに、保険の種類も多様化し、旅行のキャンセル保険やインフルエンザ保険など、必要性に首をかしげるような商品まで登場しています。

NISAをはじめとした投資ブーム、街中で目にする保険の広告や勧誘。これらを一歩引いた目で見てみると、見えない不安を刺激され、安心を求めて「〇〇貧乏」と揶揄されるまでに踊らされる日本人の悲しくも滑稽な姿が見えてきます。

不安に踊らされない「マネーリテラシー」を身につけるために

たしかに将来のリスクに備えることは必要です。しかし、そもそも未来は不確実で誰にもわからないもので、そのリスクすべてを完璧にカバーすることは無理な話です。

投資にしても保険にしても、不安に駆られやみくもに始める前に、自分にとって本当に備えるべきリスクはなんなのか、どのような方法で対応するのかを立ち止まって考えることが、正しいマネーリテラシーを身につける第一歩になると筆者は考えます。

なお、その判断について保険の営業やFPに相談する際は、助言を鵜呑みにしないよう注意しましょう。なぜなら、投資の神様ウォーレン・バフェットの名言にあるとおり、彼らはあなたの持つ資産を飯のタネにしている販売側の人間だからです。

「床屋に髪を切るべきか相談してはいけない。彼らは常に『切る必要がある』と答えるからね」

凡人投資家Gekko(ゲッコー)

サラリーマン兼業個人投資家

提供元

あなたにおすすめ