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4大AIの“予測一致”に30万を一点張り。W杯の違法な賭場でボーナスを200万円に変えた男の戦略

4大AIの“予測一致”に30万を一点張り。W杯の違法な賭場でボーナスを200万円に変えた男の戦略

◆一撃200万円勝った猛者も

 食品メーカー営業の三好隆二さん(仮名・42歳)は、試合を重ねるたびにAIを成長させていった。

「最初は『どっちが勝つ?』と聞くだけの博打でした。そこから、AIに与える指示文=プロンプトをAI自身に採点させて改良を重ねたんです。今は直前のスタメン、負傷者、ゴール期待値、疲労度、審判の傾向、各社のオッズなど10以上の要素を読み込ませ、『推測で補完せず、Web検索で最新情報を取り、不確かな点は明記しろ』と縛る。仕上げはモンテカルロシミュレーション。同じ試合を乱数で1000回戦わせ、最も多く出たスコアを採る。実際に計算するわけじゃなく、そういう体で推論させるだけですが、答えがグッと締まるんです」

 予測の磨き込みに使うのも、AIだ。

「鍛えた質問をChatGPT、Claude、Gemini、Grokの4つに同時に投げてみました。6月30日の日本対ブラジル戦は、4つ全部が『ブラジルの2-1』で一致。結果はその通りでした。日本には申し訳ないですけど、これは使えると確信して、続くフランス対スウェーデン戦で勝負に出たんです。4つのうち3つが、最有力スコアに『3-0』を挙げた。フランスはグループステージ3試合で10得点、スウェーデンは日本と引き分けるような決定力でしたから、迷わずコレクトスコアの一点張り。30万円を突っ込みました。夏のボーナスが、200万円に化けました」

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時差観戦が辛く、大会期間中は鰻を食べて精をつけたと語る三好さん。「一番使ったのはClaude。トークン消費がえぐかったので、最終的には月額4万円近くするプランに加入した」
 ただし、こうした〝勝者〟も日本の法律では黒だ。’24年にはサッカーなどに賭けた公務員や主婦らが書類送検された。警察庁が’25年に初公表した推計では、国内オンラインカジノの賭け金だけで年約1兆2400億円。海外スポーツベットの違法市場は、民間推計で年6兆円超に上る。

◆AIが本当に効くのは合法の〝投資市場〟。どこまでいっても胴元の勝ち

 勝った2人は「AIのおかげ」と口を揃えるが、前出の佐野氏は一蹴する。

「プロのAIと胴元のAIが殴り合う市場で、素人が勝ち続けるのは至難の業。それに大前提として、日本からスポーツに賭ければ犯罪であり、手出しするべきではありません。ただ、AIと予測の相性については、本物だと考えます。先の米大統領選でも、世論調査より参加者が自分の金を張る予測市場のほうが正確でした。同じ構造は株や債券にもあります。SNS上の感情まで多角的に読ませるオルタナティブデータ分析は、データが公開された合法の投資市場でこそ真価を発揮する。本気でAIで勝負したいなら、賭場ではなく市場を選ぶべきです」

 確実に勝ち続けるのは、瞬時にオッズを書き換える胴元と手数料を抜くプラットフォームだけだ。しかし、AIで勝てる市場はたしかにあるかもしれない。

投資家
マイキー佐野氏
’82年生まれ。世界40か国以上で事業を手掛け、海外経済やAIを駆使した市場分析に精通。大ヒット中の著書『ずる賢い人のための億万長者入門』やYouTubeでも発信中

取材・文/桜井カズキ

配信元: 日刊SPA!

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