「クレカが作れない…」ゲーム課金で借金150万円を抱えた38歳男性のリアル。「延滞ブラックリスト」は本当に存在するのか

「クレカが作れない…」ゲーム課金で借金150万円を抱えた38歳男性のリアル。「延滞ブラックリスト」は本当に存在するのか

◆口頭でチェックを行い、反応や態度を見てカネを貸すことも

信用情報に「異動」情報が登録されたとしても、審査の判断基準は事業者によって異なる。元大手消費者金融の支店長で、現在は金融アドバイザーとして活動する大塚雅彦さんは、審査の実態をこう語る。

「貸金業法第13条では、業者が個人の顧客とローン契約を結ぶ際、CICやJICCなど指定信用情報機関の信用情報を使い、顧客の『返済能力』を調査することが義務付けられています。そのため自分が勤めていた消費者金融ではローンの申し込みがあった段階で、『与信・信用照会』といって生年月日と名前で取引情報の確認を行っていました。1日でも支払いの延滞があれば、取引を断る可能性はきわめて高い。

とはいえ消費者金融は民間企業ですし、社員としては契約を取って成績を伸ばせるならそれに越したことはありません。店頭に借りに来られた場合は過去に支払い遅れがなかったかを口頭で確認し、嘘をつかないかチェックした上で貸付を行うこともありました」

記者が「信用情報開示」を利用して試しにダウンロードしてみた、カードのクレジット情報。3か月以上支払いが遅延した場合は、「26,返済状況」欄に「異動発生日」とともに記載がなされる
自分の取引情報に「異動」情報が記載されているかどうかは、「信用情報開示」という仕組みを使ってあらかじめ調べられる。CICの場合、申し込みはインターネット・郵送のどちらも可能。インターネットの場合、スマートフォンにマイナンバーカードによる本人確認用アプリをダウンロードし、オンラインでの本人確認を経て、その場で「開示報告書」をダウンロードできる。

「支払いの遅れが続くと、将来、住宅ローンを組む段階になって影響が出てしまうこともある。『信用情報の自己管理』という意識づけを、日頃からぜひ持っていただきたい」とCICの担当者は語る。

「ブラックリスト」に掲載されていると噂される情報は、自分で見ることができる。まずは、自分の「信用情報」について正しく知るところから始めたい。

榊枝真一(さかきえだ・しんいち)
弁護士法人あおぞらみらい法律事務所代表弁護士(東京弁護士会所属)。弁護士歴約20年、司法書士資格も持つ。先払い買取トラブルへの対応を中心に、医療・エステローンの中途解約や任意整理、消費者の金銭トラブルを幅広く扱い、信用情報の回復にも力を入れる

大塚雅彦(おおつか・まさひこ)
金融アドバイザー。大手消費者金融で営業店及び研修店支店長として、貸付・回収・人材育成に従事した。弁護士交渉や出廷での経験を生かし、退職後はサービサーを経て3つの法律事務所に勤務。業者側での経験を活かして過払い返還請求などに関わった。現在は省庁等の顧客管理セミナーで講師も務めている

<取材・文・撮影/松岡瑛理(本誌)>

【松岡瑛理】
一橋大学大学院社会学研究科修了後、『サンデー毎日』『週刊朝日』などの記者を経て、24年6月より『SPA!』編集部で編集・ライター。 Xアカウント: @osomatu_san
配信元: 日刊SPA!

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