庭木の根元に「おがくず」があったら要注意! 7月に急増するクビアカツヤカミキリの見分け方

庭木の根元に「おがくず」があったら要注意! 7月に急増するクビアカツヤカミキリの見分け方

そもそもクビアカツヤカミキリとは?なぜ危険?

クビアカツヤカミキリ
Yuangeng Zhang/Shutterstock.com

名称:クビアカツヤカミキリ
学名:Aromia bungii
原産:中国、朝鮮半島、ベトナムなど
体⾧:2.5~4cm(触角は含まず)
特徴:
・全体は光沢のある黒色で、前胸部の背中側だけが鮮やかな赤。
・オスの触角は体⾧の 2 倍程度と⾧く、メスの触角は体⾧と同じ程度。
被害:
・幼虫が木の内部(特に養分を運ぶ内樹皮)を食べ進み、最悪の場合、大木でも数年で枯死させる。
・特にバラ科の樹木を好むため、果樹園や庭木、街路樹がターゲットになりやすい。被害が確認されている樹種は、サクラ、ウメ、モモ(ハナモモ)、スモモ(プラム)、プルーン、おうとう(サクランボ)、アンズなど。
・2018年に特定外来生物に指定。

クビアカツヤカミキリは東アジア原産のカミキリムシ科の昆虫。名前のとおり黒光りする全身に首だけが赤いようなインパクトのある外見を持ちます。

モモ、アンズなどサクラ属の果樹に対する重要害虫として知られ、幼虫が樹木の内部、特に幹の表面から少し内側にある内樹皮の部分を食い荒らします。内樹皮は養分を運ぶ役割を担っているため、被害にあった樹木はその先に養分が届かなくなって衰弱し、やがて枯れてしまいます。大木に育った木でも数年で枯死させるため、被害が深刻になりやすいのが特徴。景観や農業への影響だけでなく、衰弱した街路樹の枝が落ちたり木が倒れたりしてけがをする恐れもあります。

クビアカツヤカミキリ
クビアカツヤカミキリの被害にあったサクラの木。This_is_JiHun_Lee /Shutterstock.com

クビアカツヤカミキリは中国、韓国、台湾、ベトナムなどに分布し、日本では2012年に愛知県のサクラで、国内で初めて発見されました。貨物などに紛れて日本にやってきたと考えられていて、以後全国各地に分布を拡大し、2026年2月末までに関東地方や近畿地方を中心とする17都府県で発生が確認されています。当初は公園や街路樹のサクラで主に被害が発生していたため、最も被害本数が多いのは‘ソメイヨシノ’ですが、近年ではウメ、モモなどの果樹園でも確認され、中でもモモ類が被害を受けやすいと考えられています。

2018年に外来生物法に基づく特定外来生物に指定され、原則として生きたままの移動や飼育等が禁止されています。

モモ類
加害されやすいとされるのが、モモやハナモモなどのモモ類。croquette/Shutterstock.com

クビアカツヤカミキリのライフサイクル

クビアカツヤカミキリのライフサイクル

クビアカツヤカミキリの日本での生態はまだはっきりと分かっていませんが、成虫は主に5月末~8月に出現し、7~8月に産卵。幼虫の期間は2年程度で、主に4~10月に活動すると考えられています。成虫の発生のピークは地域によって異なり、都内の場合は7月上旬~中旬といわれています。成虫はその年のうちに交尾・産卵し、越冬することはありません。

まとめ 早期発見&通報がクビアカツヤカミキリ拡散防止の基本

クビアカツヤカミキリ
Yuangeng Zhang/Shutterstock.com

早期発見と退治が、大切な庭木を守る手段。7月は庭の水やりついでに、幹のチェックを習慣にしましょう。見つけてしまった場合は、捕殺や薬剤により駆除するとともに、行政への連絡も忘れずに行いましょう。

自治体によっては、被害樹木の伐採費用の補助金が出たり、クビアカツヤカミキリの成虫の駆除に対して報奨金を出しているケースもあります。まずは地元の自治体HPをチェックしましょう!

参考文献

「クビアカツヤカミキリ防除の手引」(東京都環境局)
https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/kankyo/-7-5

環境省
https://www.env.go.jp/nature/intro/4document/files/g_kubiakatsuyakamikiri_kaitei.pdf

森林総合研究所「クビアカツヤカミキリの防除法」
https://www.ffpri.go.jp/pubs/chukiseika/documents/5th-chuukiseika12.pdf

群馬県「クビアカツヤカミキリ対策の手引き」
https://www.pref.gunma.jp/uploaded/attachment/691671.pdf

Credit 文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!

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